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綾野剛&星野源『MIU404』インタビュー(後編)野木亜紀子氏の脚本力と米津玄師の主題歌が放つ魅力

 俳優の綾野剛星野源がW主演するTBS系連続ドラマ『MIU404』(毎週金曜 後10:00)が、きょう26日よりスタート。警察内部で“何でも屋”と揶揄(やゆ)されながらも、犯人逮捕にすべてを懸ける初動捜査のプロフェッショナルである「機動捜査隊」(通称:機捜)が、24時間というタイムリミットの中で事件解決を目指す、1話完結のノンストップ「機捜」エンターテインメントが、いよいよ始まる。

TBS金曜ドラマ『MIU404』W主演の綾野剛&星野源にインタビュー (C)TBS

TBS金曜ドラマ『MIU404』W主演の綾野剛&星野源にインタビュー (C)TBS

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 同ドラマは『逃げるは恥だが役に立つ』(2016年)、『アンナチュラル』(18年)などを手掛けた野木亜紀子氏が脚本を担当。『アンナチュラル』『中学聖日記』(18年)、プロデューサーは『わたし、定時で帰ります。』(19年)の新井順子氏、同じく『アンナチュラル』『中学聖日記』、『グランメゾン東京』(19年)を担当した塚原あゆ子氏が監督を務める。3人は『アンナチュラル』以来の再タッグとなる。

 放送を目前に、綾野と星野へのリモート取材を実施。後編では野木氏の台本や米津玄師が歌う主題歌の魅力に迫る。

■機微をキャッチする絶妙なコンビ関係 野木氏の台本と撮影現場の相乗効果

――プライベートでの交流について

【綾野剛】具体的に何かがあるっていうよりも、機微のキャッチをお互いにできていることですね。ぞんざいで失礼かもしれないけど、どこまでも僕たちは共演者というところからスタートした関係です。だからこそ、何かで源ちゃんが喜んでいたら一緒に分かち合いたいと思うし、逆の場合は盾や剣になりたいと思う。源ちゃんのことを客観と主観で見る自分がいて、ライブなんか見ると「うわー目が合った」みたいなことになると思うんです。いろんな面で見ていると思うから、一言で言い表せないですね。

【星野源】僕のインスタに剛くんはめっちゃ「いいね」してくれるんですよ(笑)。「そんなに早く!?」っていうくらい。何かを発表した時にも、直接感想をくれますし、仕事に対してリスペクトしてくれているんだなと感じています。「おーい飲みに行こうぜ」っていうのとはまた違う関係ですね。

――映像を見て感じる野木さんの脚本について

【綾野】脚本が面白いことは当然なのですが、映像化した方が面白くなるように作られているのかなって感じました。それは野木さんの心理が働いていて「あとは現場任せたよ」っていうことかなと。脚本が持っているエンジンを完成させるのは、映像と合体した時にどれくらい強度のあるものになるかなので、現場の熱量もすごいです。

【星野】僕は野木さんの作品は3作目になります。脚本家として、物語を紡ぐ人としての姿勢が大好きです。こんな風にちゃんと伝えたいことがあって、言葉に責任を持ちながらエンターテインメントである人はあまりいない。『アンナチュラル』や『MIU404』はオリジナル作品なので、そんな思いがすごく込められているなと感じます。

【綾野】野木さんは責任転嫁をせずに、自分の中で書ききって、身を削って書いていますよね。この作品でも、犯人を描きながら、どこかで向き合っているバディを描いていると思うので、ただ単純に事件が解決していくっていうだけの話ではない。僕たち自身も考えなさいというメッセージが込められているなと感じます。

■自粛中に実感したチームの強さ 米津玄師の真摯な曲作りに感謝「映像で流れて完成する」

――自粛期間中、撮影を通して、お互いに“チーム”の必要性を実感しましたか?

【綾野】休止になっている理由を、お互いに納得できていることが大きかったですね。まずは命が大事。そこに対して、塚原監督、新井プロデューサーがまったくブレなかったので不安はなかったです。「今だからこそ」っていう言葉そのものも、あんまり好きじゃないんです。それについても思うこともあって、本来は「ならなかった」方が良かったわけで。でも、こういう状況になったからこそ、学んでいかないといけない。チームとして、自分たちから学びにいくという姿勢はブレなかったので、その努力は惜しまずにやっていかないといけない。(新型コロナに)かかった人たちも、自分たちから進んでかかったわけじゃないので、みんなでやさしく、しっかり手と手を取り合っていこうよという気持ちです。

【星野】まずは、命が大事。このコロナを拡大させないことが一番大事だと思っていました。だから僕自身は、3月後半は撮影していることがつらかった。(新型コロナの感染者が)どんどん増えていく中で、これはやっていていいのかという悩みもあって。でも、人間が生きていく上でエンターテインメントは、絶対に必要だと思っているので、その中でどうしようもない思いがありましたが、その想いをスタッフキャストともにみんなで共有した状態で自粛期間に入れたことが大きかったです。期間の中でそれぞれに想いあっていたからかチーム力はが熟成されていて、撮影再会した時には熱量がすごかった。信頼している仲間たちがいるのは、とても大きいことです。

――米津玄師さんの主題歌「感電」について

【星野】歌詞も含めて、ものすごく『MIU404』の世界観に触発されてというか、ドラマで流れることを、すごく意識して作られたんだなと感じました。タイアップだから、自分の新曲をとりあえず提供しようっていうことではなく、主演の2人、そして物語っていうことを含めた歌詞や世界観になっています。僕も主題歌を作る時はその作品の世界で響いた時に、物語も自分の音楽もさらに広がるように作っているので。それを米津くんもやられていて、ドラマに出ている側としても、音楽家としてもすごくうれしかった。塚原監督が物語の中でかかるタイミングはすっごく考えているので、そこも見ていただきたいです。

【綾野】2人がドラマで動いていることを、ここまで想像してくれている主題歌って、出てこないですよ。彼はやっぱり…みんなが言う「天才」っていう言葉があると思うんですけど、たぶんその感覚すらないんでしょうね。そういうものにおごっているっていう感覚はゼロです。1話と2話の台本を読んで「めっちゃ面白かった」って言ってくれていたんですけど、本当に2人が動いていることを想定した歌になっています。歌詞も、すごくキャッチーな部分と、時に深刻な部分がものすごくアンサンブルされている。映像の中で流れて完成する形になっていて、しびれますよ。

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