「こんなにかっこよかった!?」と世間に“再発見”された形で現在、注目度を急上昇させているのが俳優の柄本佑(33)。日本テレビ系連ドラ『知らなくていいコト』(毎週水曜 後10:00)では、吉高由里子演じる主人公の元カレの動物カメラマン・尾高由一郎として劇中の胸キュン要素を大きく担っている。ORICON NEWSでは、放送後毎回、SNSを騒がせている柄本にインタビューを敢行。これまで周囲から“イケメン”と称される人物は演じてこなかったという柄本は「『…俺だぜ?』と思いました」と真剣に、だけど茶目っ気たっぷりに語った。
「これ大丈夫か、『…俺だぜ?』って戸惑いました。台本を読んでいてもかっこいいけど、俺か〜って(笑)」。尾高は父が殺人犯という主人公の週刊誌記者・ケイト(吉高)の秘密をいちはやく知った上で、なにも知らない本人にプロポーズ。なのにケイトは報道カメラマンを辞めて動物カメラマンに転向した尾高に冷めてしまい破局。現在は、別の女性と結婚し、妻子ある身となったが、事実にたどり着いたケイトの相談に乗っては優しく励ましたりと、つかず離れずの距離で見守っているキャラクター。
反響を聞いてみると「あまりネットで反響を見るタイプではないので実感はないです。ただ、小さい頃から知ってるご近所さんからすると『あのドラマは恥ずかしくて見られない。佑をどう見ていいか、わからない』って言われます(笑)。あとは高校の同級生からSNSで尾高が人気が出ているみたいな、スクリーンショットを送られてきて『こんな事言われるなんて。宝物にしな』って…」と周囲からはイジられることもあるそう。
回を追うごとに尾高の胸キュンシーンを期待する声は高まり「日々、緊張感は増しますね(笑)。きょうのコンディションは大丈夫か!?って」と苦笑。「最初に言ったんです。メイクさんにも現場の監督にも撮影の照明さんにも『ベースはこれ(自分)だからね、みんなで頑張ろうね!』って。俺も出来る限りのことはする。壁ドンとかバックハグとかも出来るタイミングがあればする。『みんなでイケメンを作ろうね』と。反響があったとするなら、みなさんのおかげです。“総合芸術”なので。吉高さんのおかげでもありますし、スタッフの勝利です。自分もより頑張らないと、と思いました」。
そんな尾高の“比較対象”となってしまうのが、ケイトが尾高の後に心を移した恋人・野中春樹(重岡大毅/ジャニーズWEST)。自分が殺人犯の子どもであることをケイトから打ち明けられた野中は、一度受け入れたかのように振る舞っておきながら翌日、別れを告げるという残念っぷり。その後もなにかとケイトとはギスギスしていて…。
「野中さんは嫉妬したり、子どもっぽいところがある。尾高さんは会社に属さず一匹狼のフリーでやってる大人な男性なので、ケイトとの関係を含めて客観的に見える大人な目線があればいいなと思って演じています。ケイトとは元カレと言いながら会ったりしてるじゃないですか。でもそういう時も揺れ動かず『元カレだから』というより昔のよしみで助けてあげたり。適度な距離感は保っている」と“子ども”である野中と“大人”な尾高の対比もみどころになっている。
■喋り方、カメラの持ち方にもこだわり「『どうやったらカッコいい?』って言いながらやってます」
柄本自身も「本当にいわゆる、カッコいい役ですよね。でも、『カッコいい』とは言いながらも中身がかっこいいキャラクター。中身が男前です」と認める尾高。「見た目はメイクさんなり、撮影・照明部さんにおまかせして自分はコンディションを整えて頑張りつつも、かっこいいことをたくさん言う役なので。自分のハートを男前に保てていたらいいな」と内面からにじみ出る男前ぶりの追求にも余念はない。
その上で「喋り方とかは多少穏やかに。過去のシーンも撮影しましたが、8年前の尾高はしゃべり方も早く、割とキレキレ。でも今は妻子がいることで、余裕がありますね。おおらかさ、柔らかさが出たらいいなと思っていました」と細やかな部分にこだわりをみせる。
「髪型、衣装はもちろん、カメラの持ち方にはこだわっています。2話ではケイトが尾高のコウモリの撮影を見ているシーンがあるんですけど、ト書きに『シャッターを切っている尾高はなんともセクシーだ』って書いてあって。これをどないせえっちゅうねん、って(笑)。撮り方なり、カメラの角度なり、どうやったらかっこいいか、『どうやったらカッコいい?』って言いながらやってます(笑)」。
なかでも関心を集めたのが尾高とケイトがキスする回想シーン。ケイトにせがまれた車中でのキスシーンの裏側を聞くと「台本に書かれていることをやっているだけなので…(笑)」と照れつつ、「台本には『さらりとキス』と書いてあった。さらりね…と。車中でシートベルトしてるし、引っかかっちゃう。相手の顔を持って近づけるか、自分から顔を近づけるのか。最終的には吉高さんのほうが顔を持った時に寄ってきてくれたのでバランスよくいきました。あれも“総合力”。チームプレーで作った胸キュンシーンです」と満足げだ。
第5話では30年前に父・乃十阿(小林薫)が事件を起こしたキャンプ場を尾高とケイトが訪れる。未だに動機不明の事件に思いを馳せ、複雑な気持ちを抱くケイト。後半に向けケイトを取り巻く人間関係も動き出す。「そんな大人な尾高くんがちょっと揺れるんです。揺らぐ尾高さんも…みんな許容してくれるかな? そこも、みんなで協力して、最後まで応援できる関係を続けていきたいです。株を下げないどころか上がったらいいな。でも僕としては作品のことしか考えていないので、作品がより良くなるように尾高が盛り上げていければいいなと思いますね」。
■プロフィール
柄本佑(えもと・たすく)
1986年12月16日生まれ、東京都出身。
2001年、映画『美しい夏キリシマ』('03/黒木和雄監督)にて俳優デビュー。
役者としてドラマ、映画、舞台などで活躍。
現在はNHK土曜ドラマ『心の傷を癒すということ』で主演を務める。
2019年は第92回キネマ旬報ベスト・テン・主演男優賞(『素敵なダイナマイトスキャンダル』『きみの鳥はうたえる』『ポルトの恋人たち 時の記憶』)、毎日映画コンクール優秀男優賞(『きみの鳥はうたえる』)、第28回日本映画批評家大賞・主演男優賞(『素敵なダイナマイトスキャンダル』)など多数受賞、2020年には第43回日本アカデミー賞・優秀助演男優賞 (『アルキメデスの大戦』)を受賞した。
4月2日より舞台「もうがまんできない」(本多劇場ほか)に出演。
「これ大丈夫か、『…俺だぜ?』って戸惑いました。台本を読んでいてもかっこいいけど、俺か〜って(笑)」。尾高は父が殺人犯という主人公の週刊誌記者・ケイト(吉高)の秘密をいちはやく知った上で、なにも知らない本人にプロポーズ。なのにケイトは報道カメラマンを辞めて動物カメラマンに転向した尾高に冷めてしまい破局。現在は、別の女性と結婚し、妻子ある身となったが、事実にたどり着いたケイトの相談に乗っては優しく励ましたりと、つかず離れずの距離で見守っているキャラクター。
反響を聞いてみると「あまりネットで反響を見るタイプではないので実感はないです。ただ、小さい頃から知ってるご近所さんからすると『あのドラマは恥ずかしくて見られない。佑をどう見ていいか、わからない』って言われます(笑)。あとは高校の同級生からSNSで尾高が人気が出ているみたいな、スクリーンショットを送られてきて『こんな事言われるなんて。宝物にしな』って…」と周囲からはイジられることもあるそう。
回を追うごとに尾高の胸キュンシーンを期待する声は高まり「日々、緊張感は増しますね(笑)。きょうのコンディションは大丈夫か!?って」と苦笑。「最初に言ったんです。メイクさんにも現場の監督にも撮影の照明さんにも『ベースはこれ(自分)だからね、みんなで頑張ろうね!』って。俺も出来る限りのことはする。壁ドンとかバックハグとかも出来るタイミングがあればする。『みんなでイケメンを作ろうね』と。反響があったとするなら、みなさんのおかげです。“総合芸術”なので。吉高さんのおかげでもありますし、スタッフの勝利です。自分もより頑張らないと、と思いました」。
そんな尾高の“比較対象”となってしまうのが、ケイトが尾高の後に心を移した恋人・野中春樹(重岡大毅/ジャニーズWEST)。自分が殺人犯の子どもであることをケイトから打ち明けられた野中は、一度受け入れたかのように振る舞っておきながら翌日、別れを告げるという残念っぷり。その後もなにかとケイトとはギスギスしていて…。
「野中さんは嫉妬したり、子どもっぽいところがある。尾高さんは会社に属さず一匹狼のフリーでやってる大人な男性なので、ケイトとの関係を含めて客観的に見える大人な目線があればいいなと思って演じています。ケイトとは元カレと言いながら会ったりしてるじゃないですか。でもそういう時も揺れ動かず『元カレだから』というより昔のよしみで助けてあげたり。適度な距離感は保っている」と“子ども”である野中と“大人”な尾高の対比もみどころになっている。
■喋り方、カメラの持ち方にもこだわり「『どうやったらカッコいい?』って言いながらやってます」
柄本自身も「本当にいわゆる、カッコいい役ですよね。でも、『カッコいい』とは言いながらも中身がかっこいいキャラクター。中身が男前です」と認める尾高。「見た目はメイクさんなり、撮影・照明部さんにおまかせして自分はコンディションを整えて頑張りつつも、かっこいいことをたくさん言う役なので。自分のハートを男前に保てていたらいいな」と内面からにじみ出る男前ぶりの追求にも余念はない。
その上で「喋り方とかは多少穏やかに。過去のシーンも撮影しましたが、8年前の尾高はしゃべり方も早く、割とキレキレ。でも今は妻子がいることで、余裕がありますね。おおらかさ、柔らかさが出たらいいなと思っていました」と細やかな部分にこだわりをみせる。
「髪型、衣装はもちろん、カメラの持ち方にはこだわっています。2話ではケイトが尾高のコウモリの撮影を見ているシーンがあるんですけど、ト書きに『シャッターを切っている尾高はなんともセクシーだ』って書いてあって。これをどないせえっちゅうねん、って(笑)。撮り方なり、カメラの角度なり、どうやったらかっこいいか、『どうやったらカッコいい?』って言いながらやってます(笑)」。
なかでも関心を集めたのが尾高とケイトがキスする回想シーン。ケイトにせがまれた車中でのキスシーンの裏側を聞くと「台本に書かれていることをやっているだけなので…(笑)」と照れつつ、「台本には『さらりとキス』と書いてあった。さらりね…と。車中でシートベルトしてるし、引っかかっちゃう。相手の顔を持って近づけるか、自分から顔を近づけるのか。最終的には吉高さんのほうが顔を持った時に寄ってきてくれたのでバランスよくいきました。あれも“総合力”。チームプレーで作った胸キュンシーンです」と満足げだ。
第5話では30年前に父・乃十阿(小林薫)が事件を起こしたキャンプ場を尾高とケイトが訪れる。未だに動機不明の事件に思いを馳せ、複雑な気持ちを抱くケイト。後半に向けケイトを取り巻く人間関係も動き出す。「そんな大人な尾高くんがちょっと揺れるんです。揺らぐ尾高さんも…みんな許容してくれるかな? そこも、みんなで協力して、最後まで応援できる関係を続けていきたいです。株を下げないどころか上がったらいいな。でも僕としては作品のことしか考えていないので、作品がより良くなるように尾高が盛り上げていければいいなと思いますね」。
■プロフィール
柄本佑(えもと・たすく)
1986年12月16日生まれ、東京都出身。
2001年、映画『美しい夏キリシマ』('03/黒木和雄監督)にて俳優デビュー。
役者としてドラマ、映画、舞台などで活躍。
現在はNHK土曜ドラマ『心の傷を癒すということ』で主演を務める。
2019年は第92回キネマ旬報ベスト・テン・主演男優賞(『素敵なダイナマイトスキャンダル』『きみの鳥はうたえる』『ポルトの恋人たち 時の記憶』)、毎日映画コンクール優秀男優賞(『きみの鳥はうたえる』)、第28回日本映画批評家大賞・主演男優賞(『素敵なダイナマイトスキャンダル』)など多数受賞、2020年には第43回日本アカデミー賞・優秀助演男優賞 (『アルキメデスの大戦』)を受賞した。
4月2日より舞台「もうがまんできない」(本多劇場ほか)に出演。
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2020/02/05