アイドルグループ乃木坂46のキャプテン・桜井玲香(25)が1日、東京・明治神宮野球場で行われた『真夏の全国ツアー2019』ファイナルをもってグループを卒業した。アンコールで純白のドレスをまとった桜井は、球場を埋め尽くした3万5000人と全国232館250スクリーンで見守る約7万人の観客に向け、7分35秒にわたるスピーチを行い、2016年夏の休業時に芸能界引退を考えていたほど追い込まれていたこと、メンバーの支えで復活できたことを初告白した。以下、卒業スピーチ全文。
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皆さんきょうは本当にありがとうございます。いや~もう終わっちゃうなぁ。早いですね。今回乃木坂46の真夏の全国ツアーということで、グループのライブなんですけど、こうやって時間を少しだけもらえたので、皆さんに感謝の気持ちを話したいなぁと思います。
まずこの神宮は、乃木坂46の聖地になっているんですけど、私もすごくいろんな思い出のある場所で。この規模の大きいライブをしたのが神宮が初めてで、今でこそMCは頭と最後くらいしかしゃべらなくて、あとはメンバーみんなで分担してやったりしてるんですけど、そのころは全部ツルッと私がMCをやったりしなきゃいけなくて、初めてこんな大きな会場で覚えることもいっぱいあって、テンパりすぎちゃって、確か初日のオープニング、泣きながら出たことがあったんですよね。雨が降ったりとか、何より2つライブ(秩父宮ラグビー場との2ヶ所同時ライブ)をしたのもこの神宮で…。
実は私、3年前の夏とかかな、1回乃木坂を休業したんです。1ヶ月半くらいなんですけど。乃木坂はありがたいことにいろんなお仕事をさせていただいているので、その1ヶ月半という時間でも山ほどやることがあって、シングル「裸足でSummer」のリリースがかぶっていたり、こうやって全国ツアーもあったりっていう時期で、私も本当に“頑張ろう!”と思って、アイドルとしてもキャプテンとしてもめちゃくちゃ頑張らなきゃって。力んだ結果、自分でコントロールできなくなっちゃって、どうにもならなくなって休業しちゃったんです。
そのときは本当に、“あ、私もう終わったな”と思ったんですよね。アイドル辞めなきゃなと思ったし、なにより芸能界もたぶん辞めたほうがいいなぁって、目の前が真っ暗になっていた時期で、もうどうしようもなかったんですけど、なんとね、3年越しのきょう、ここに私立っているんですよね。
それもやっぱりメンバーとスタッフさんと、ファンの皆さんがめちゃくちゃ支えてくれたからきょうここに立てていて。メンバーなんてめちゃくちゃ迷惑をかけたのに、みんな定期的に連絡をくれるんですよ。『元気にしてるの?』『最近こんな感じだよ』って。スタッフさんも連絡くれるし、ファンの方にもすごく気を遣わせちゃって、握手会とかで触れたらいいのか、触れちゃいけないのかみたいな。
最初乃木坂に入ったときは、こういう大人数で同世代の女の子がたくさんいるグループ、しかも選抜とかアンダーとか順位がつけられるし、メンバーって言ってもライバルじゃないですか。私は頑張りたいから、友達なんていらないと思っていたんです。最初の頃。1人でやってやるくらいの気持ちでいたんですけど。みんなが自分のことのように私のことを心配してくれるんですよ。しかも、私は辞めようと思っているのに、どうやったら玲香が復活できて、どうやったら乃木坂46に戻ってこれるのかっていうのを、まるで自分のことかのように、みんながみんな、いろんなことを考えてくれたんです。
そういうのに支えられて、そのタイミングで、マジで本気でこのグループを守らなきゃなって思ったんですよね。メンバーは絶対に守らなきゃいけないなって思ったのは、実はちょっと遅かったかもしれないですけど、本気で思えたのはそのタイミングでした。親にもめちゃくちゃ心配かけて、もう毎日のように親は泣いていましたね。だから、そう考えると、今こうしてね、自分にとっていろんな思い入れがある神宮で最後を迎えられてこの姿を皆さんに見せられているというのは奇跡ですね。本当に人生何があるかわからないなぁって、すごく思います。
私はこれから先まだ夢があるので1人で頑張っていこうと思っているんですけど、今ちょっと気が緩んだらウッ…て(泣きそうに)なるけど、でもなんかあんまり寂しいって感じがなくて、不思議と。
私が卒業を決めたのって、もうアイドルいいかなと思ったからとかではなくて、卒業しても自分にとって乃木坂って一生関わって行くなと思っていて、メンバーはこれから現役として乃木坂46を作って行くと思いますけど、私は卒業した後に、『桜井玲香って乃木坂46だったんだよ、しかもキャプテンだったんだよ、すごくない?』って言ってもらえるような人になりたいと思ったので、このタイミングで卒業して、早く新しいスタートを切らないと、メンバーに背中を見せられるようにならないと、と思って卒業を決断しました。
これからも乃木坂なんだなと思って、だから寂しくないのかなと思いますね。これからはメンバーとして一緒に活動することはなくなるけど、私は私でこれからも乃木坂46を作り続けていく1人だと思っているので、それを胸に刻んでこれからも活動していきたいと思います。
皆さんにもね、すぐにたくさんいろんな姿をお見せするつもりでいるので。これがお別れじゃないですから、これからもワクワクして待っていてほしいなと思います。フフフ…そんな感じかな。
◆
桜井はCDデビュー直前の12年2月、暫定キャプテンに任命され、同年6月にそのまま正式にキャプテンに就任。デビュー曲「ぐるぐるカーテン」から4日発売の「夜明けまで強がらなくてもいい」まで全シングル24作品で選抜入りした。並行して舞台にも多数出演し、『嫌われ松子の一生』(16年)や『半神』(18年)で主演、昨年12月から今年1月にかけて上演された舞台『レベッカ』ではヒロイン役を務めた。11月5日からはミュージカルの聖地・帝国劇場で上演される『ダンスオブヴァンパイア』で神田沙也加とのWキャストでヒロインを演じる。
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皆さんきょうは本当にありがとうございます。いや~もう終わっちゃうなぁ。早いですね。今回乃木坂46の真夏の全国ツアーということで、グループのライブなんですけど、こうやって時間を少しだけもらえたので、皆さんに感謝の気持ちを話したいなぁと思います。
まずこの神宮は、乃木坂46の聖地になっているんですけど、私もすごくいろんな思い出のある場所で。この規模の大きいライブをしたのが神宮が初めてで、今でこそMCは頭と最後くらいしかしゃべらなくて、あとはメンバーみんなで分担してやったりしてるんですけど、そのころは全部ツルッと私がMCをやったりしなきゃいけなくて、初めてこんな大きな会場で覚えることもいっぱいあって、テンパりすぎちゃって、確か初日のオープニング、泣きながら出たことがあったんですよね。雨が降ったりとか、何より2つライブ(秩父宮ラグビー場との2ヶ所同時ライブ)をしたのもこの神宮で…。
実は私、3年前の夏とかかな、1回乃木坂を休業したんです。1ヶ月半くらいなんですけど。乃木坂はありがたいことにいろんなお仕事をさせていただいているので、その1ヶ月半という時間でも山ほどやることがあって、シングル「裸足でSummer」のリリースがかぶっていたり、こうやって全国ツアーもあったりっていう時期で、私も本当に“頑張ろう!”と思って、アイドルとしてもキャプテンとしてもめちゃくちゃ頑張らなきゃって。力んだ結果、自分でコントロールできなくなっちゃって、どうにもならなくなって休業しちゃったんです。
そのときは本当に、“あ、私もう終わったな”と思ったんですよね。アイドル辞めなきゃなと思ったし、なにより芸能界もたぶん辞めたほうがいいなぁって、目の前が真っ暗になっていた時期で、もうどうしようもなかったんですけど、なんとね、3年越しのきょう、ここに私立っているんですよね。
それもやっぱりメンバーとスタッフさんと、ファンの皆さんがめちゃくちゃ支えてくれたからきょうここに立てていて。メンバーなんてめちゃくちゃ迷惑をかけたのに、みんな定期的に連絡をくれるんですよ。『元気にしてるの?』『最近こんな感じだよ』って。スタッフさんも連絡くれるし、ファンの方にもすごく気を遣わせちゃって、握手会とかで触れたらいいのか、触れちゃいけないのかみたいな。
最初乃木坂に入ったときは、こういう大人数で同世代の女の子がたくさんいるグループ、しかも選抜とかアンダーとか順位がつけられるし、メンバーって言ってもライバルじゃないですか。私は頑張りたいから、友達なんていらないと思っていたんです。最初の頃。1人でやってやるくらいの気持ちでいたんですけど。みんなが自分のことのように私のことを心配してくれるんですよ。しかも、私は辞めようと思っているのに、どうやったら玲香が復活できて、どうやったら乃木坂46に戻ってこれるのかっていうのを、まるで自分のことかのように、みんながみんな、いろんなことを考えてくれたんです。
そういうのに支えられて、そのタイミングで、マジで本気でこのグループを守らなきゃなって思ったんですよね。メンバーは絶対に守らなきゃいけないなって思ったのは、実はちょっと遅かったかもしれないですけど、本気で思えたのはそのタイミングでした。親にもめちゃくちゃ心配かけて、もう毎日のように親は泣いていましたね。だから、そう考えると、今こうしてね、自分にとっていろんな思い入れがある神宮で最後を迎えられてこの姿を皆さんに見せられているというのは奇跡ですね。本当に人生何があるかわからないなぁって、すごく思います。
私はこれから先まだ夢があるので1人で頑張っていこうと思っているんですけど、今ちょっと気が緩んだらウッ…て(泣きそうに)なるけど、でもなんかあんまり寂しいって感じがなくて、不思議と。
私が卒業を決めたのって、もうアイドルいいかなと思ったからとかではなくて、卒業しても自分にとって乃木坂って一生関わって行くなと思っていて、メンバーはこれから現役として乃木坂46を作って行くと思いますけど、私は卒業した後に、『桜井玲香って乃木坂46だったんだよ、しかもキャプテンだったんだよ、すごくない?』って言ってもらえるような人になりたいと思ったので、このタイミングで卒業して、早く新しいスタートを切らないと、メンバーに背中を見せられるようにならないと、と思って卒業を決断しました。
これからも乃木坂なんだなと思って、だから寂しくないのかなと思いますね。これからはメンバーとして一緒に活動することはなくなるけど、私は私でこれからも乃木坂46を作り続けていく1人だと思っているので、それを胸に刻んでこれからも活動していきたいと思います。
皆さんにもね、すぐにたくさんいろんな姿をお見せするつもりでいるので。これがお別れじゃないですから、これからもワクワクして待っていてほしいなと思います。フフフ…そんな感じかな。
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桜井はCDデビュー直前の12年2月、暫定キャプテンに任命され、同年6月にそのまま正式にキャプテンに就任。デビュー曲「ぐるぐるカーテン」から4日発売の「夜明けまで強がらなくてもいい」まで全シングル24作品で選抜入りした。並行して舞台にも多数出演し、『嫌われ松子の一生』(16年)や『半神』(18年)で主演、昨年12月から今年1月にかけて上演された舞台『レベッカ』ではヒロイン役を務めた。11月5日からはミュージカルの聖地・帝国劇場で上演される『ダンスオブヴァンパイア』で神田沙也加とのWキャストでヒロインを演じる。
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2019/09/02