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KAMIJO、念願オーケストラ・ライブへの思い「気持ちは高ぶるばかり」

 27日に東京・EX THEATER ROPPONNGIで行われるKAMIJOVersailles)の『Dream Live“Symphony of The Vampire"KAMIJO with Orchestra』開催に向け、2018年発表のアルバム『Sang』完全限定受注生産豪華盤に収録された初の室内楽アルバムが、『Chamber Music Seleciton III』として高音質のハイレゾで全曲配信決定。今回は記念すべきオーケストラ・ライブの展望と『Chamber Music Seleciton III』(3月27日配信)について聞いた。

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――27日の公演は全国ツアー『Symphony of The Vampire』のファイナルとなりますが、まずは『Symphony of The Vampire』のテーマについて教えてもらえますか?

「『Symphony of The Vampire』は5年前に発表した作品で、歴史の“If"ストーリーが中心になっています。主人公は、フランスの最後の王とされるルイ16世の子供、ルイ・シャルル。史実におけるルイ・シャルルは、幼少の頃にタンプル塔に幽閉されて10歳で亡くなっていますが、僕の物語では生き続けているんです。ヴァンパイアとなり、父のような偉大な国王になるべく機会をうかがっている…つまり、男性版のシンデレラ・ストーリーなんです。現在(いま)は、自分が本当になりたいものであったり、将来の夢が持ちづらい時代だと思うんですよね。そんな社会に向けて、自らの運命を打ち破り、夢をカタチにしようとするルイ・シャルルの物語を届けたいなと。」

――現実の社会とリンクするメッセージを含んでいるわけですね。

「実際のルイ・シャルルも、“立派な王、ルイ17世になる"と思い描きながら生きていたはずなんです。ところがフランス革命が起こり、不遇のうちに生涯を終えた。その夢を叶えて差し上げたいという思いもありますね。『Symphony of The Vampire』ツアーのファイナルは、僕の夢であるオーケストラとの共演が実現する日。気持ちは高ぶるばかりですね。」

――約5年かけて実現した壮大なライブになりそうですね。

「はい。『Symphony of The Vampire』をリリースしたときは、まだ曖昧だったシーンがいくつかありましたが、その部分を昨年のアルバム『Sang』で明確に描くことができたので、今回のツアーとオーケストラ・コンサートでは、よりリアルな『Symphony of The Vampire』をお見せすることができると思います。ぜひ期待していてください。」

――オーケストラ・ライブが開催される3月27日には、『Chamber Music Seleciton III』(アルバム『Sang』完全限定受注生産豪華盤に収録された初の室内楽アルバムのハイレゾ音源)が配信されます。

「室内楽アルバムの配信は3ヶ月連続となりますが、第3弾の今回のテーマはずばり、『Symphony of The Vampire』です。3月27日は、物語の主人公であるルイ17世、ルイ・シャルルの誕生日。選曲も誕生日を意識していますし、オーケストラ・ライブに向けて気持ちをシフトできるような内容になっています。ピアノも弦楽器も、ルイ17世が生きていた時代からある楽器ですからね」

――なるほど。KAMIJOさんにとって、ハイレゾ音源の魅力とは?

「やはり生々しさでしょうね。僕が歌っているときの小さなリップ・ノイズも聴こえるし、ピアニストが鍵盤を叩く音、ヴァイオリニストの指使いまでがリアルに伝わってくるので。レコーディング中は“絶対に間違えられない"という緊張感もありましたし、現場の雰囲気を感じ取ってもらえたらなと。」

――せっかくの高音質ですから、できるだけ良いリスニング環境で聴いてもらいたいですよね。

「僕自身は“いい音"よりも“好きな音"で聴いています。好みは、フラットに聴ける音かな。低音が強調されているものはあまり好きではなく、原曲通りのバランスで聴きたいので。」

――テクノロジーの発達によって、表現の可能性も広がるのでは?

「はい。僕がやりたいのはルイ17世の物語を世に伝えることですが、それがどんどん具体的な形になっていくのは本当に気持ちいいです。改めてこの時代に生まれて良かったなと思いました。1999年にLAREINEとしてデビューし、2007年にVersaillesを結成して、ソロとしてもキャリアを重ねながら現在に至りそのなかで得た経験、コンピューターなどの発達によって、今回の『Symphony of The Vampire』があるので。

いま興味があるのはAIですね。自分が持っているノウハウを活かしたAIが作れたら、“最初の3音を決めれば、後はAIのKAMIJOが曲を完成させる"ということも可能になるじゃないですか。僕の夢は永遠に生きることなので、新しいものを取り入れながら、その時代に合った自分であり続けたいと思っています。」

――最後にリスナーのみなさんにメッセージをいただけますか?

「3月27日の本番はもちろんですが、そこに至る過程もぜひ見てもらいたいですね。目標に向かって進んでいるときがいちばん良い自分を見てもらえると思いますし、みなさんをどんどん巻き込みたいので。幸せになりたい方は、ぜひ参加してください。」

ライター:森朋之
カメラマン:小林伸行
ヘアメイク:メイ(Tritt fur Tritt)
スタイリスト:高山良昭
衣装協力:CIVARIZE/VILLAGE/NO.ID

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