オリコンのグループ会社・oricon ME発行のエンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』が主催し、有識者と視聴者が共に支持する質の高いドラマを表彰する「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」が、第11回の結果を発表。18年1月期の主なドラマ及び、昨年9月から半年にわたって放送されたNHK連続テレビ小説など、全32作品が対象となった今回、「作品賞」には、TBS系金曜ドラマ『アンナチュラル』が選ばれた。また、同作を執筆した野木亜紀子氏が「脚本賞」を、生死に真っ向から向き合う法医解剖医を熱演した石原さとみが「主演女優賞」、井浦新が「助演男優賞」を受賞し、全7部門のうち『アンナチュラル』が4部門を制した。
本作は“死因究明のスペシャリスト=法医解剖医”が集まる架空の「不自然死究明研究所(UDIラボ)」を舞台に、主人公の三澄ミコトらUDIのメンバーが不自然な死(アンナチュラル・デス)を遂げた死体の声を聞き死の真相を突き詰めていく、1話完結の法医学ミステリー。
これまで同ドラマ枠で湊かなえ原作の『リバース』(17年)、『Nのために』(14年)、『夜行観覧車』(13年)を見事に実写ドラマ化してきた、プロデューサーの新井順子氏、演出の塚原あゆ子氏ら気鋭の女性スタッフを中心としたチームに、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で社会現象を巻き起こした脚本家・野木亜紀子氏が加わるという盤石の布陣で制作された(新井氏のほか、同作プロデュースは植田博樹氏も担当)。
「死」という重いテーマを扱いながらも、野木氏の脚本による会話劇、ミコト(石原さとみ)や中堂(井浦新)ら個性豊か登場キャラクターの存在などによって、作品全体の空気感は実に明るくポップ。法医解剖医という一般的に馴染みの少ない職業についても、過不足ない説明とスピード感たっぷりの演出で見せ、そのなかで「死と向き合うことで生まれる希望」が印象的に描かれた。
また、本作を語る上で欠かせないのが音楽。得田真裕氏が手がけた劇伴、米津玄師による主題歌「Lemon」は物語との親和性が非常に高く、多くの視聴者の涙を誘った。ドラマとの相乗効果で「Lemon」のCDシングルは27.7万枚、デジタルシングル(単曲)は94.1万DL(ともに4/30付現在)というヒットに繋がった。エンタテインメントシーンに一石を投じたという意味でも評価を集め、ほぼ満場一致での決定となった。なお、新井氏、野木氏の受賞コメントは以下の通り。
■新井順子氏
作品賞というのは全スタッフと全キャストの力が1つになって受賞できるものなので、みんなの努力が実を結んでこのような賞がいただけて本当に嬉しいです。この作品のテーマは「死と向き合うことで現実世界を変えていく」というものでした。ただ、死を描いた内容であっても悲しいだけの作品にはしたくなかった。温かな気持ちが残り、観て良かったと言ってもらえる作品を目指しました。野木亜紀子さんの素晴らしい脚本、今でも多くの視聴者に愛されるキャラクターを育ててくれたキャストの皆さん、気持ちに寄り添える主題歌を作ってくださった米津玄師さん。そして、真摯に作品づくりに取り組んでくれたスタッフさんたち。みんなの力が合わさったからこそ、数ヶ月経った今でもこうして評価していただける作品になったと思います。ありがとうございました。
■野木亜紀子氏
演出の塚原あゆ子さんとは前からずっと一緒にドラマを作りたいと思っていました。好きな演出家の好きな映像で、好きな俳優さんたちが魅力的に演じてくださり、このような賞をいただくことができて、本当に嬉しいです。また、今回、石原さとみさんの新境地となるようなドラマにしたいと考えていたので、そのさとみさんが主演女優賞を獲ったことにも大変感激しています。法医学ものということもあり、調べねばならないことが多く、リアリティラインをどこに設定するかも苦労しましたが、いつまでも本打ちに付き合ってくれたプロデューサー陣と編成の皆様、調べ物を手伝ってくれた助監督さんや、監修の先生方など、多くの方の協力で、最後まで書き上げることができました。ありがとうございました。
【第11回「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」結果一覧】
作品賞:金曜ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)
主演男優賞:志尊淳(ドラマ10『女子的生活』/NHK総合)
主演女優賞:石原さとみ(金曜ドラマ『アンナチュラル』/TBS系)
助演男優賞:井浦新(金曜ドラマ『アンナチュラル』/TBS系)
助演女優賞:田中裕子(『anone』/日本テレビ系)
脚本賞:野木亜紀子氏(金曜ドラマ『アンナチュラル』/TBS系)
新人賞:清水尋也(『anone』/日本テレビ系)
※「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」とは、オリコンのグループ会社oriconMEが発行する、週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』が主催し、有識者と視聴者が共に支持する「質の高いドラマ」を表彰する賞。視聴者の評価は、『コンフィデンス』が毎週、約700名を対象に調査しているドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」の累積平均データを使用。審査員の投票結果と合計したうえで、最終的には有識者20名による審査会で決定する。
本作は“死因究明のスペシャリスト=法医解剖医”が集まる架空の「不自然死究明研究所(UDIラボ)」を舞台に、主人公の三澄ミコトらUDIのメンバーが不自然な死(アンナチュラル・デス)を遂げた死体の声を聞き死の真相を突き詰めていく、1話完結の法医学ミステリー。
これまで同ドラマ枠で湊かなえ原作の『リバース』(17年)、『Nのために』(14年)、『夜行観覧車』(13年)を見事に実写ドラマ化してきた、プロデューサーの新井順子氏、演出の塚原あゆ子氏ら気鋭の女性スタッフを中心としたチームに、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で社会現象を巻き起こした脚本家・野木亜紀子氏が加わるという盤石の布陣で制作された(新井氏のほか、同作プロデュースは植田博樹氏も担当)。
「死」という重いテーマを扱いながらも、野木氏の脚本による会話劇、ミコト(石原さとみ)や中堂(井浦新)ら個性豊か登場キャラクターの存在などによって、作品全体の空気感は実に明るくポップ。法医解剖医という一般的に馴染みの少ない職業についても、過不足ない説明とスピード感たっぷりの演出で見せ、そのなかで「死と向き合うことで生まれる希望」が印象的に描かれた。
また、本作を語る上で欠かせないのが音楽。得田真裕氏が手がけた劇伴、米津玄師による主題歌「Lemon」は物語との親和性が非常に高く、多くの視聴者の涙を誘った。ドラマとの相乗効果で「Lemon」のCDシングルは27.7万枚、デジタルシングル(単曲)は94.1万DL(ともに4/30付現在)というヒットに繋がった。エンタテインメントシーンに一石を投じたという意味でも評価を集め、ほぼ満場一致での決定となった。なお、新井氏、野木氏の受賞コメントは以下の通り。
■新井順子氏
作品賞というのは全スタッフと全キャストの力が1つになって受賞できるものなので、みんなの努力が実を結んでこのような賞がいただけて本当に嬉しいです。この作品のテーマは「死と向き合うことで現実世界を変えていく」というものでした。ただ、死を描いた内容であっても悲しいだけの作品にはしたくなかった。温かな気持ちが残り、観て良かったと言ってもらえる作品を目指しました。野木亜紀子さんの素晴らしい脚本、今でも多くの視聴者に愛されるキャラクターを育ててくれたキャストの皆さん、気持ちに寄り添える主題歌を作ってくださった米津玄師さん。そして、真摯に作品づくりに取り組んでくれたスタッフさんたち。みんなの力が合わさったからこそ、数ヶ月経った今でもこうして評価していただける作品になったと思います。ありがとうございました。
■野木亜紀子氏
演出の塚原あゆ子さんとは前からずっと一緒にドラマを作りたいと思っていました。好きな演出家の好きな映像で、好きな俳優さんたちが魅力的に演じてくださり、このような賞をいただくことができて、本当に嬉しいです。また、今回、石原さとみさんの新境地となるようなドラマにしたいと考えていたので、そのさとみさんが主演女優賞を獲ったことにも大変感激しています。法医学ものということもあり、調べねばならないことが多く、リアリティラインをどこに設定するかも苦労しましたが、いつまでも本打ちに付き合ってくれたプロデューサー陣と編成の皆様、調べ物を手伝ってくれた助監督さんや、監修の先生方など、多くの方の協力で、最後まで書き上げることができました。ありがとうございました。
【第11回「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」結果一覧】
作品賞:金曜ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)
主演男優賞:志尊淳(ドラマ10『女子的生活』/NHK総合)
主演女優賞:石原さとみ(金曜ドラマ『アンナチュラル』/TBS系)
助演男優賞:井浦新(金曜ドラマ『アンナチュラル』/TBS系)
助演女優賞:田中裕子(『anone』/日本テレビ系)
脚本賞:野木亜紀子氏(金曜ドラマ『アンナチュラル』/TBS系)
新人賞:清水尋也(『anone』/日本テレビ系)
※「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」とは、オリコンのグループ会社oriconMEが発行する、週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』が主催し、有識者と視聴者が共に支持する「質の高いドラマ」を表彰する賞。視聴者の評価は、『コンフィデンス』が毎週、約700名を対象に調査しているドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」の累積平均データを使用。審査員の投票結果と合計したうえで、最終的には有識者20名による審査会で決定する。
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2018/04/27