2017年は『北村匠海』(20)の名前を聞く機会が特に多かった。例えば映画『君の膵臓をたべたい』や『恋と嘘』、現在公開中の『勝手にふるえてろ』など、活躍目覚ましい一年だった。ORICON NEWSではそんな北村にインタビューを行い、18日スタートのフジテレビ系連続ドラマ『隣の家族は青く見える』(毎週木曜 後10:00)では同性愛者という一つの挑戦を前にした心境や、ダンスロックバンド・DISH//のボーカル、アーティスト活動との両立についても語ってもらった。
■役作りはコメディとリアリティの間で試行錯誤「役柄をどう演じ切るか」
その中性的なルックスが一際目を引く彼だが、新ドラマではベテラン俳優・眞島秀和と20歳差の同性カップルを演じる。「すごくワクワクする。役者としてどこか試されている感じがして演じられるよろこびのほうが大きいです。プレッシャーは感じていませんし、楽しみです」とフラットな心境でいる。インタビューはクランクイン前だったが、役柄のため、知人を通じて同性愛者に話を聞く機会も得たという。
「同性愛者のお話を伺って、ただ対象が違うというだけで同性愛の恋愛も男女間の恋愛と何一つ変わりはない。今までのドラマではあまり扱ってこなかった題材をお芝居でやれるよろこびを噛み締めつつ、大切に伝えられたらいいな。僕はいろんな映画や本を読んだり、写真もやっていることから芸術的な視点からみてしまうのですが、(同性愛を)美しいな、とも思います。真島さんとも誰しも観ていて美しいと思える関係を演じたいですね」。
劇中で描かれるのは様々な家族の形。主人公で妊活に悩む妻・五十嵐奈々(深田恭子)と大器(松山ケンイチ)夫妻を中心に、様々な家族が自分たちの意見を出し合いながら作り上げる集合住宅“コーポラティブハウス”という空間でともに過ごすことでそれぞれが抱える問題が浮き彫りになっていく。北村が演じる青木朔は建築士で恋人の広瀬渉を追いかけてコーポラティブハウスに転がり込む青年。恋人である渉に甘えて困らせたりしながらも、仲良くなった奈々にどこか真に迫ることを言ったりミステリアスな一面も持ち合わせる多面的な人物だ。
「キャラクター的にはとても小悪魔な猫っぽい子。ですが、同性愛者を過剰に演じるとコメディ要素を感じさせてしまうかもしれない。あくまでも普通の青年でありたい。そのなかで朔という人間をどう表現していくか。そのさじ加減をはかりつつやっていきたい」。監督やプロデューサーからは「そのままでいける」と言われたという朔役。自身も朔にシンパシーを感じる部分があるという。
「僕は、『他の子はこうしてる』と言う内容で親に怒られるのがすごく嫌でした。とは言え今振り返ると怒られた内容は僕がいけないんですけど…。僕は僕で良くない?と思うタイプ。だから朔に近いかもしれない。『〜〜くんは〜〜なのに』と言われると僕は僕なんだけど…みたいな感覚はありました」と人と比べられることを特別に嫌がったという。
「朔を演じることでそんな昔の気持ちを思い出すような感覚がありました。愛の形はそれぞれあっていいし、他の人の形と比べることはあまり意味がない。朔のような気持ちは僕のなかに消えずに生きていたんだなと…。愛の形って自分たちにしかわからないものだし、だからこそ、時には“隣の家族が青く”見えてしまうこともあるかもしれない。でもその先にはきっとなにか二人しか分かり合えない大事な時間もある。それをドラマを見てくださる方にお芝居で伝えられたらいいなと思っています」。
■『キミスイ』で得たものを「いい意味で打破していく」さらなる活躍誓う
俳優、アーティストという二足のわらじを履く北村だが「どちらに重点を置いていることはなくどちらも大切」と言い切る。「どちらかが欠けたらきっとバランスが崩れてしまう。僕は音楽、ライブをつくること、映画・ドラマをつくることも総じてすき。自分のなかにある楽しさを忘れない感覚を意識しながら、お芝居や音楽、さらに他のことにも目を向けて“芸能”を楽しんでいけたら。楽しむことが第一としてお仕事をしているので、なにか楽しくないと感じたことはないです」と充実の毎日。
今年、役者として大きなステップアップを踏む中でも特に印象に残ったのが浜辺美波とW主演を飾った映画『君の膵臓をたべたい』だったという。「スタッフさん、キャスト含め全員が愛情を持ってひとつに向かっていく感覚を主演の立場に立って改めて目の当たりにした。作品に対するいろんな人の愛情を真ん中に立って改めて感じました。それは刺激的でしたし、たくさんの人に観ていただけて、僕にとっては大きな財産のひとつになりました」。
「だからこそ、そこで培った経験をいい意味で打破していく感覚で臨みたい。北村匠海というイメージを毎回変えていきたい。それが今後の目標」と打ち立てた。今後は「これからもクリエイティブな仕事をしていきたいです。役者なのかアーティストなのか、なにかの監督なのか、写真を続けるのかわからないですけど、とらわれずにやっていきたいですね。自分のなかで固定概念を持たないように、いろんな人の言葉を取り入れていけるようにだからどんな役もはまる役者になっていきたい」と展望する。
ギラギラと上を目指すのではなくあくまで自然体でありながら目の前の仕事に柔軟性をもって取り組んでいる。彼が演じる青木朔は恋愛対象が男性であるだけで他の人間とは全く変わりないこと、そこを理解してるからこそどのような表現で人物に奥行きを持たせていくのかに期待が高まる。
■役作りはコメディとリアリティの間で試行錯誤「役柄をどう演じ切るか」
その中性的なルックスが一際目を引く彼だが、新ドラマではベテラン俳優・眞島秀和と20歳差の同性カップルを演じる。「すごくワクワクする。役者としてどこか試されている感じがして演じられるよろこびのほうが大きいです。プレッシャーは感じていませんし、楽しみです」とフラットな心境でいる。インタビューはクランクイン前だったが、役柄のため、知人を通じて同性愛者に話を聞く機会も得たという。
「同性愛者のお話を伺って、ただ対象が違うというだけで同性愛の恋愛も男女間の恋愛と何一つ変わりはない。今までのドラマではあまり扱ってこなかった題材をお芝居でやれるよろこびを噛み締めつつ、大切に伝えられたらいいな。僕はいろんな映画や本を読んだり、写真もやっていることから芸術的な視点からみてしまうのですが、(同性愛を)美しいな、とも思います。真島さんとも誰しも観ていて美しいと思える関係を演じたいですね」。
劇中で描かれるのは様々な家族の形。主人公で妊活に悩む妻・五十嵐奈々(深田恭子)と大器(松山ケンイチ)夫妻を中心に、様々な家族が自分たちの意見を出し合いながら作り上げる集合住宅“コーポラティブハウス”という空間でともに過ごすことでそれぞれが抱える問題が浮き彫りになっていく。北村が演じる青木朔は建築士で恋人の広瀬渉を追いかけてコーポラティブハウスに転がり込む青年。恋人である渉に甘えて困らせたりしながらも、仲良くなった奈々にどこか真に迫ることを言ったりミステリアスな一面も持ち合わせる多面的な人物だ。
「キャラクター的にはとても小悪魔な猫っぽい子。ですが、同性愛者を過剰に演じるとコメディ要素を感じさせてしまうかもしれない。あくまでも普通の青年でありたい。そのなかで朔という人間をどう表現していくか。そのさじ加減をはかりつつやっていきたい」。監督やプロデューサーからは「そのままでいける」と言われたという朔役。自身も朔にシンパシーを感じる部分があるという。
「僕は、『他の子はこうしてる』と言う内容で親に怒られるのがすごく嫌でした。とは言え今振り返ると怒られた内容は僕がいけないんですけど…。僕は僕で良くない?と思うタイプ。だから朔に近いかもしれない。『〜〜くんは〜〜なのに』と言われると僕は僕なんだけど…みたいな感覚はありました」と人と比べられることを特別に嫌がったという。
「朔を演じることでそんな昔の気持ちを思い出すような感覚がありました。愛の形はそれぞれあっていいし、他の人の形と比べることはあまり意味がない。朔のような気持ちは僕のなかに消えずに生きていたんだなと…。愛の形って自分たちにしかわからないものだし、だからこそ、時には“隣の家族が青く”見えてしまうこともあるかもしれない。でもその先にはきっとなにか二人しか分かり合えない大事な時間もある。それをドラマを見てくださる方にお芝居で伝えられたらいいなと思っています」。
■『キミスイ』で得たものを「いい意味で打破していく」さらなる活躍誓う
俳優、アーティストという二足のわらじを履く北村だが「どちらに重点を置いていることはなくどちらも大切」と言い切る。「どちらかが欠けたらきっとバランスが崩れてしまう。僕は音楽、ライブをつくること、映画・ドラマをつくることも総じてすき。自分のなかにある楽しさを忘れない感覚を意識しながら、お芝居や音楽、さらに他のことにも目を向けて“芸能”を楽しんでいけたら。楽しむことが第一としてお仕事をしているので、なにか楽しくないと感じたことはないです」と充実の毎日。
今年、役者として大きなステップアップを踏む中でも特に印象に残ったのが浜辺美波とW主演を飾った映画『君の膵臓をたべたい』だったという。「スタッフさん、キャスト含め全員が愛情を持ってひとつに向かっていく感覚を主演の立場に立って改めて目の当たりにした。作品に対するいろんな人の愛情を真ん中に立って改めて感じました。それは刺激的でしたし、たくさんの人に観ていただけて、僕にとっては大きな財産のひとつになりました」。
「だからこそ、そこで培った経験をいい意味で打破していく感覚で臨みたい。北村匠海というイメージを毎回変えていきたい。それが今後の目標」と打ち立てた。今後は「これからもクリエイティブな仕事をしていきたいです。役者なのかアーティストなのか、なにかの監督なのか、写真を続けるのかわからないですけど、とらわれずにやっていきたいですね。自分のなかで固定概念を持たないように、いろんな人の言葉を取り入れていけるようにだからどんな役もはまる役者になっていきたい」と展望する。
ギラギラと上を目指すのではなくあくまで自然体でありながら目の前の仕事に柔軟性をもって取り組んでいる。彼が演じる青木朔は恋愛対象が男性であるだけで他の人間とは全く変わりないこと、そこを理解してるからこそどのような表現で人物に奥行きを持たせていくのかに期待が高まる。
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2018/01/13