日本のアニメーションの歴史に燦然と輝く不朽の名作『宇宙戦艦ヤマト』。その第1作が『宇宙戦艦ヤマト2199』としてリメイクされ、2012年から14年にわたり、劇場上映から全国ネットでのテレビ放送まで展開、大きな支持を得た。そして、次なる「ヤマト」の航海を描く新シリーズ『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(全七章)が、今年2月よりスタート。6月24日より『第二章「発進篇」』が劇場上映される。主人公・古代進の声優・小野大輔(39)に新作の見どころやヤマトクルーとして抱く思いを聞いた。
――『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章のエンディングテーマ曲が、1978年公開の『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』で歌われた沢田研二さんの名曲「ヤマトより愛をこめて」だったのには驚きました。
【小野】上映開始後、僕より一回り上の世代の、リアルタイムで旧作に熱狂されていた同業者やスタッフさんから『第一章であの曲をかけるなんて』といった驚きと歓喜する声をたくさん聞きました。とてもインパクトがあったみたいで、『感動した』『本当にありがとう』って、僕が感謝されて申し訳ないくらいでした。改めてすごい作品に関わらせていただいているんだな、と思いました。ヤマトという偉大な作品に再び火をともして、熱狂が再燃している。そのヤマトをもっと前進させて、より大きい作品に仕上げていこうとしているのが『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』なので、やりがいをすごく感じて震えました。
――第二章では、古代たちが宇宙戦艦ヤマトの出航を決意するまでの紆余曲折が描かれますが、見どころは?
【小野】第二章は発進篇となっているとおり、再び、宇宙戦艦ヤマトが発進します。このヤマトが発進するシーンというのは、この作品の象徴だと思うんです。僕自身、このヤマトが発進するシーンを観るたびに、気持ちがすごく上がる。これから何が起こるのかわからないけど、いま発進するしかないんだ、という理屈抜きの前向きなパワーを感じるんです。往年のヤマトファンのテンションが上がる気持ちもわかりますし、『2202』が最初のヤマト作品という新しいファンも第二章の発進シーンを見れば理屈抜きに魅了されると思う。ですから、今からでも間に合うよと、言いたいですね。今からでも乗れる。これから発進するのですから!
――本作には「愛が試される」という大きなテーマがあります。愛の戦士たちが宇宙に、混沌とした今の時代に放たれる意味をどう感じますか?
【小野】『愛』って何か、ひとことでは言えないですよね。人それぞれの中にもいろんな愛がある。『2202』においては、最初に『愛』について語ったのが、第一章の冒頭、帝星ガトランティスを率いる大帝ズォーダーだったところが面白いと思っています。シリーズ構成をされている福井晴敏さんがおっしゃっていたのは、救いのない愛は描かない、ということと、もう一つ、愛が試される場面が、試練としてたくさん出てきますということ。僕らはいま、平和に暮らしていて、それが当たり前のように思っていますが、世界には戦争状態にある国もあるし、国家間の緊張関係も現実にある。そんな時代に、どんな愛が描かれるのか。
単なる旧作のリメイクではない、いまの時代に即した、いまの時代を生きる人たちの共感を得られる作品になるんじゃないかと期待しています。僕はこの先どうなるかまだ知らないんです。福井さんに聞いても教えてくれない(笑)。キャラクターとして知っておかなければ支障がある人には教えているらしいのですが、古代については『惑わされてほしい、もがいてほしい』ということで、『あえて教えません』と。この先、どんな試練が待ち受けているのか、戦々恐々としています。
――小野さんにとって『宇宙戦艦ヤマト』はどんな存在になりつつありますか?
【小野】旧作の『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が公開された1978年生まれなので、運命的なものを感じているのですが、最近さらに驚くべき発見がありました。ラジオの企画で帰省した際に、実家の本棚にずっと置いてあった8ミリ映画フィルムが、ヤマトのものだったことに気づきました。8ミリのソフトがあるのは知っていたんですが、再生するデッキがなかったので、触らずに置きっぱなしにしてあって。それが『ヤマト』だったなんて、ゾクッとしました。子どもの頃から『ヤマト』が身近にあったなんて、感慨深かったですね。遺伝子レベルで『ヤマト』に関わっているんだと思いました。
そんな『宇宙戦艦ヤマト』に古代進役で乗ることができたことを誇りに思います。声優という仕事に就いて15年ほどやってきて、その中で『ヤマト』に関われたことは一生ものの宝だと思っていますし、自分のキャリアの中で代表作として残っていくものです。さらに『宇宙戦艦ヤマト2199』と『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』を受け止めてくださった方々の中にも残っていくものだと思うので、これからもずっとその誇りを持って演じ続けていきたいと思います。
――『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章のエンディングテーマ曲が、1978年公開の『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』で歌われた沢田研二さんの名曲「ヤマトより愛をこめて」だったのには驚きました。
【小野】上映開始後、僕より一回り上の世代の、リアルタイムで旧作に熱狂されていた同業者やスタッフさんから『第一章であの曲をかけるなんて』といった驚きと歓喜する声をたくさん聞きました。とてもインパクトがあったみたいで、『感動した』『本当にありがとう』って、僕が感謝されて申し訳ないくらいでした。改めてすごい作品に関わらせていただいているんだな、と思いました。ヤマトという偉大な作品に再び火をともして、熱狂が再燃している。そのヤマトをもっと前進させて、より大きい作品に仕上げていこうとしているのが『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』なので、やりがいをすごく感じて震えました。
――第二章では、古代たちが宇宙戦艦ヤマトの出航を決意するまでの紆余曲折が描かれますが、見どころは?
【小野】第二章は発進篇となっているとおり、再び、宇宙戦艦ヤマトが発進します。このヤマトが発進するシーンというのは、この作品の象徴だと思うんです。僕自身、このヤマトが発進するシーンを観るたびに、気持ちがすごく上がる。これから何が起こるのかわからないけど、いま発進するしかないんだ、という理屈抜きの前向きなパワーを感じるんです。往年のヤマトファンのテンションが上がる気持ちもわかりますし、『2202』が最初のヤマト作品という新しいファンも第二章の発進シーンを見れば理屈抜きに魅了されると思う。ですから、今からでも間に合うよと、言いたいですね。今からでも乗れる。これから発進するのですから!
――本作には「愛が試される」という大きなテーマがあります。愛の戦士たちが宇宙に、混沌とした今の時代に放たれる意味をどう感じますか?
【小野】『愛』って何か、ひとことでは言えないですよね。人それぞれの中にもいろんな愛がある。『2202』においては、最初に『愛』について語ったのが、第一章の冒頭、帝星ガトランティスを率いる大帝ズォーダーだったところが面白いと思っています。シリーズ構成をされている福井晴敏さんがおっしゃっていたのは、救いのない愛は描かない、ということと、もう一つ、愛が試される場面が、試練としてたくさん出てきますということ。僕らはいま、平和に暮らしていて、それが当たり前のように思っていますが、世界には戦争状態にある国もあるし、国家間の緊張関係も現実にある。そんな時代に、どんな愛が描かれるのか。
単なる旧作のリメイクではない、いまの時代に即した、いまの時代を生きる人たちの共感を得られる作品になるんじゃないかと期待しています。僕はこの先どうなるかまだ知らないんです。福井さんに聞いても教えてくれない(笑)。キャラクターとして知っておかなければ支障がある人には教えているらしいのですが、古代については『惑わされてほしい、もがいてほしい』ということで、『あえて教えません』と。この先、どんな試練が待ち受けているのか、戦々恐々としています。
――小野さんにとって『宇宙戦艦ヤマト』はどんな存在になりつつありますか?
【小野】旧作の『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が公開された1978年生まれなので、運命的なものを感じているのですが、最近さらに驚くべき発見がありました。ラジオの企画で帰省した際に、実家の本棚にずっと置いてあった8ミリ映画フィルムが、ヤマトのものだったことに気づきました。8ミリのソフトがあるのは知っていたんですが、再生するデッキがなかったので、触らずに置きっぱなしにしてあって。それが『ヤマト』だったなんて、ゾクッとしました。子どもの頃から『ヤマト』が身近にあったなんて、感慨深かったですね。遺伝子レベルで『ヤマト』に関わっているんだと思いました。
そんな『宇宙戦艦ヤマト』に古代進役で乗ることができたことを誇りに思います。声優という仕事に就いて15年ほどやってきて、その中で『ヤマト』に関われたことは一生ものの宝だと思っていますし、自分のキャリアの中で代表作として残っていくものです。さらに『宇宙戦艦ヤマト2199』と『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』を受け止めてくださった方々の中にも残っていくものだと思うので、これからもずっとその誇りを持って演じ続けていきたいと思います。
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2017/06/23