「何故、援助交際がそもそも批判されるのか」「何故ブルセラショップに下着を売るのはイカンのか」「何故売春するのは駄目なのか」を直球ストレートに真正面から「…絶対的な主観というのは存在しない以上、これが答えになってるかどうか分かりませんし映画作家として創造で補完した部分はありますがとりあえず私はこう思います」と監督から暫定的に問い掛ける珠玉の邦画。当初、映倫から「生々しすぎるからR指定にすべきではないのか」と議論になったそうですが「現実はこうなってこれこれこういう女の子がいてこういう事を考えながらこういう事をしていますと率直に描くと何故R指定なのか。コギャルを追ったドキュメンタリーは全部放送報道規制する程、過剰反応する問題なのか。こういう事実が『あるからこその』価値がある映画なのではないのか」という正論でめでたく年齢規制無しの一般公開出来たそうです。そのかいがあったのかどうか当事の邦画の賞、総ナメにしたそうです。観ると納得させられます。プロ役者陣と女子高生役の演技のこのリアリティーと脚本の潜在的メッセージ性、このテの映画ではちょっと並ぶもの無し。比類ない出来。断言出来ます。素晴らしい。
★五つ。