(更新:)
ORICON NEWS
佐藤栞里、闇キャラ全盛の時代に唯一無二の“純真無垢”で存在感
現役モデルながら、バラエティではアシスタントMCとしても活躍
その技術と存在感は業界内での評価が高く、先日放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「芸能人ドラフト会議」では、「自身の冠番組を作るなら」のテーマにて、さまぁ〜ず・三村マサカズが佐藤をアシスタントMCとして指名。その理由には「アシスタントって言ったら佐藤栞里ちゃん」「好感度の高い番組作りを目指したい」を挙げ、これには番組で共演中の有吉も納得で「(いつも)全力でね。お笑いも大好きで」「あとおじさんに優しいですね」と有吉節を交えながら絶賛。他出演者も「あの枠、栞里ちゃんしかないでしょ」と盛り上がっていた。
「佐藤栞里さんは雑誌撮影中に『お寿司!』『焼き肉!』『桃!』など、好きな食べ物を連呼しながら笑顔とポーズを作る一風変わったモデルさん」と話すのはメディア研究家の衣輪晋一氏。「その気取った感じのない雰囲気は屈託のない笑顔にも現れており、SNSでは男性のみならず女性ユーザーからも『いい子すぎて娘に欲しい』などの声も。また過去に俳優の佐藤二朗さんの娘説が流れたことがあるのですが、これに佐藤二朗さんは嬉々として『モデルの佐藤栞里ちゃんは僕の娘ではありません。雑誌の企画で父娘役をやったのみ。“鳶が鷹を生む”の諺あれど、僕と嫁からはあんな見目麗しいお嬢さんは生まれません。遺伝子の限界突破の可能性に夢馳せた方々、ごめんちゃい。』とSNSに投稿。モデルなのにネタにされやすい親しみやすさも彼女の魅力です」(同氏)
今時珍しい、前に出過ぎないニュートラルさと純朴さと自然体が見事に合致
これについて前出の衣輪氏は「例えるなら少女漫画のヒロインの仲の良い友達、ハーレムアニメなら正統派ヒロインに主人公を取られる負けヒロイン(でもいいやつ)系、薔薇の花束に添えるカスミソウといった、決して前に出過ぎないポジション」と解説。ショートヘアで細身のモデル体型という中性的な見た目と明るい性格から、“女”を武器にしない雰囲気はもちろんだが、「『おしゃれイズム』(日テレ系)で発言した、“自分が他モデルや他美人タレント・女優と比べてかわいくないと自覚している”“モデルポーズを取っても私はキマらないから私流にやっている”という、下手に繕おうとせずに自分らしさを自然に表現できている部分も女性ファンが多い理由のように思う」と分析する。
さらに言えば、清純派と言ってもニコニコしているだけのアイドル的存在でもなく、滝沢カレンのような天然キャラ、小島瑠璃子のような気が利いて喋りが立つキャラ、ちょっと前までの藤田ニコルのようなおバカキャラ、鈴木奈々、朝日奈央のような体を張るキャラのどれでもなく、アナウンサー的でもない独自な立ち位置なのも特徴。今どき珍しい、“前に出過ぎないニュートラルさと純朴さと自然体”が彼女の個性だ。
笑顔だけではなく、涙もろい一面もあり、表情豊かな“ワイプ映え”するキャラであることも制作陣にとって嬉しいところだろう。
全方位に好感度の高い“清廉潔白”なキャラクター だがそれゆえの危うさも
「ベッキーさんも明るくクリーンで優等生のイメージでバラエティに引っ張りだこでしたが、ゲス不倫で一気に叩かれることとなりました。有吉さんが付けた“元気の押し売り”というあだ名が示したように、腹の中ではよく思っていない視聴者が増えていたからこそ、彼女の素顔を超えて“やっぱりあの笑顔の裏は黒かったんだ”と激しく叩かれたのではないかという見方もありますが、闇キャラやぶっちゃけキャラだったら逃げ道や予防線を張ることも可能だったかもしれないな…と感じます」(衣輪氏)
そう考えると佐藤のクリーンすぎるイメージも、ひとつのスキャンダルが致命傷になる可能性も秘めている。
SNSなどで一般ユーザーがメディア化している今、芸能人にとってそれは薬にも毒にもなりうる。今でこそ“好感度の高い清純派バラエティタレント”という居場所を確立した佐藤栞だが、そのパプリックイメージに、求められるあの笑顔に、自身が負荷を感じる日も来るかもしれない。とはいえ、彼女のキャラは“演技”では表せないほど無垢なもの。その輝きを失わずにいてもらいたい貴重な存在だ。
(文/中野ナガ)