流行りモノ調査隊 「最新オフィストレンド 職場デザインが企業価値と作業効率を上げる!?」
2000年創業、オフィスやショップのデザイン・施工を行う空間トータルプロデュース企業。これまで数多くの企業のオフィス、ショップ空間を手掛けており、2016年に「職人×先進性」をテーマにした空間創造の新事業ブランド「UT SPACE」を立ち上げる。「10年後の建設業界の未来をツクル」をテーマに、職人への支援事業「TEAM SASTINA」も展開している。
-
コミュニケーションデザイナーの阿部有起馬さん
-
ユニオンテック執行役員・チーフデザイナーの坂井亮さん
オフィストレンド1 「企業の想いを見える化」
裏から照らし光が正面に透過するように大理石をロゴの形で極限まで薄く削っている。
普段見えない建築資材を使ったオブジェは「固い気持ち」「結束」と透明ケースの中で見せる事で透明性と、縁の下の力持ちの職人に光を照らしていく事を表現。
多数の職人とのつながりがある同社。建設業界を知ってもらいたいと、建設業の職数と事業者数をグラフのオブジェに。
オフィストレンド2 「コミュニケーションが活発になる空間作り」
来客が気兼ねせず使えるよう、ロビーはソファを廃止。特別に制作したパイプベンチは、横並びになる事で心理的にも会話が弾むのだそう。
10部屋あるミーティングルームはすべてインテリアが異なる。来客の話のネタにもなっている。
音響機器を備えたプレゼンルーム。有名な職人による砂壁と、天井には和紙をあしらう。
オフィストレンド3 「リラックス&集中できる作業効率のいい空間」
-
防音設備を備えた集中ルーム。リラックスしすぎないように、あえてハイチェアを採用。
-
ワンフロアだからこそ、隠れられるスペースを設置することによって、集中とリラックスを保つ。企業ロゴにも使われているひし形をデザインモチーフにしている。
オフィストレンド4「働き方までデザインする時代へ」
「企業側が自社の現場でワーカーの人たちがどんな風に働いているのか知らないケースが多いと感じます。オフィスの施工では、表面的にかっこよく、おしゃれにしてもそれがワーカーのためになっていないと意味がありません。企業の要望を理解し、ワーカーの想いを吸い上げ“じゃあ、こうしましょう”と提案しなければならない。そうなると、すでに決まっている間取りやビルのテナントではやれることに制限がでてきます。物件の間取りによる施工の制約をなくすためにも、今後、オフィスデザイン業界は物件選びからお手伝いをするような時代になっていくと思います」(阿部さん)
どんどん会社がオシャレ化しているように見えるが、効率性や機能性を追求した結果生まれたものだとわかった。オフィスのデザイン化はこれからも加速していきそうだ。