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ORICON NEWS
“若返り”続くディナーショー、企画性もバラエティ豊かに
至近距離でゆったり…ライブやコンサートとは一線を画する魅力的なイベント
「確かに客の年齢層やチケット代は、普通のAKBさんのコンサートに比べれば高いですね(笑)。ただチケット代で言えば、ディナーショーとなると、五木ひろしさんや松田聖子さんなどのトップクラスは、4〜5万円と高額です。中堅どころで3万円くらいで、トークショー形式になれば2万円前後と、かなりリーズナブルにはなってくるので、今回の指原さんの3万4500円(“さしこ”にちなんで)は“適正価格”ではないでしょうか。高級ホテルの食事を楽しみながら、ゆったりとした空間で自分の好きな歌手を至近距離から楽しめるんですから、通常のライブやコンサートとはわけが違います。なのでディナーショーは、コアファンにはたまらない魅力があるといえます」(エンタメ誌編集者)
演者、ホテル、ファン…三者三様に“おいしい”要素が
最近はその“異色”感が顕著に表れているが、色濃くなった背景にはしっかりと人気が伴っていることが理由としてある。昨年、五郎丸歩選手がホテル椿山荘で行った「五郎丸選手のスクラムトークの夕べ」(税込1万6000円)は、チケット発売後約30分で完売。たびたび開催される壇蜜の「トークディナーショー」(回により異なるが税込2万円前後)も質問コーナーなどを設けるなど、嬉しい企画を展開し毎回好評を博しているそう。昨年行われたドアラ(中日ドラゴンズ)とつば九郎(東京ヤクルトスワローズ)のディナーショーも、やはり約30分でチケットが完売。昨年に続き、今年も開催されるという。
「お客さんにとっては贅沢な時間を楽しめるし、出演者も会場費を気にせず、じっくりとパフォーマンスできるだけでなく、グッズやCD販売の収益も見込まれます。ホテル側にしても宿泊の宣伝効果がある。ディナーショーは、三者三様に“おいしい”キラーイベントなんですね。指原さんの件もあって、今後も出演者の“低年齢化”はますます進むでしょうし、スポーツ選手やYouTuberのほか、地下アイドルによる“地下ディナーショー”なんていうのも開かれるかもしれませんね」(前出・編集者)
苦境に立たされる音楽業界にとって“第三のライブイベント”に
CDが売れず苦境に立たされている音楽業界にとっても、ディナーショーは野外やホールに次ぐ“第三のライブイベント”として、本格的に見直されるかもしれない。さらに言えば音楽業界のみならず、芸人やタレント、モデル、文化人までをも巻き込み、エンタメ界の救世主的なイベントに化ける可能性すらあると言えば、言い過ぎであろうか?