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(更新: ORICON NEWS

すみれ演じる「ボートニャーブラック」の使命とは!? 謎めいたCMストーリーをひも解く

 モデルでタレントのすみれが出演するボートレース振興会のCMが「まるで映画の予告みたいですごい」「意味はわかりづらいが、やたらと惹かれる」と注目を集めている。CM展開のキーワードである「BE DYMAMAITE!」をタイトルにしたこのシリーズは全8パターンあり、現在はそのSTAGE7を放送中。黒のセクシーな衣装に身を包んだすみれ演じる女性は何者なのか? そして明らかになったストーリーから見えてくる世界観とは!?
 すみれ扮するキャラクターの名は“ボートニャーブラック”。黒い衣装に身を包み、凛とした佇まいからはどこか孤高の存在であることが感じ取れる。すみれといえば、世界的ベストセラー小説原作のハリウッド映画『The Shack』のオーディションで、重要登場人物である聖霊サラユーの役を射止めたニュースも記憶に新しい。ハリウッドからも熱い視線を集めるすみれは、健康的な美脚を持つ女性に贈られる「第13回 クラリーノ美脚大賞2015」で、20代部門の大賞に選ばれるなど、スタイル抜群。その長くしなやかな手足でボートニャーブラックとして踊る華麗なダンスは、ミュージカル女優としても著名な彼女の、まさに面目躍如である。振り付けは「振付稼業air:man」が担当している。

 またすみれは歌唱力にも定評があり、2013年にはSumire名義で歌手デビューも果たしている。CMでもその美声を惜しむことなく披露。さえぎるものなどなにもないような伸びやかな歌声は、壮大な映像とあいまって、上にも左右にも広がる広大な世界観を表現することに成功している。
 現在、公開されている第7弾CM「STAGE7」では、ボートニャーブラックはロシアの白銀の世界に降り立つ。そんな彼女を囲むのは、白鳥のように優雅に舞う踊り子たちだ。
 やがてバレエリーダーがボートニャーブラックにダンスで戦いを挑んでくる。言葉もなくダンスで会話をし合う2人。その2人をさまざまなカラーの“ボートニャー”たちが見守っている。
 ラストシーンでは、ボートニャーブラック、そして闘いを見守っていた4人のボートニャーにボートニャーホワイトが加わり、どこかへ旅立つ後ろ姿が描かれている。どこに向かっているのかは明らかになっていないが、この後は「いよいよボートニャーブラックの旅は最終章を迎える」ことになり、大団円へとなだれこんでいくようだ。

ボートニャーブラックを駆り立てるボートニャーマスターとは?

 そして23日にはついに最終章であるCM「STAGE8」と、「STAGE1」から「STAGE8」までを一つにつなげた動画が公開された。実は「STAGE1」から「STAGE8」までのCMをつなげると、ひとつのストーリーが完成する仕組みだったのだ。さらにこのストーリー動画は、すみれが歌うCMソング「BE DYNAMITE!」のミュージックビデオとしての側面も持つ。

 ワイドシネマスコープで撮影された同CMは、「遊び心の極致」といっても過言ではない。CG技術、スタイリッシュなセンス、ハリウッド映画顔負けの本気すぎる映像はもちろんのこと、去年のボートレースCMに引き続き使用されている「ボートニャー」というネーミングセンスもキュートに尖って鼓膜を刺してくる。ひとつのストーリーとしてつながったCMを通して見ると見えてくることがいくつかある。
 まずこの物語のキーとなるのが、「ボートニャーマスター」と呼ばれる存在であること。“未知を壊して自分を解放することを要求する根源的な存在”であるらしい。披露されるダンスは、フラ、ヒップホップ、サンバ、サバール、よさこい、バレエ。それぞれ舞台はハワイ、ニューヨーク、ブラジル、アフリカ、日本、そして今回のロシアで、どうやらダンスの聖地を巡っているらしい。ボートニャーたちは、ボート型ビークルに乗って時空の移動をしており、ボートニャーブラックが1つの土地を訪れるごとに、各ダンスのエキスパートが1人ずつ仲間として加わる。また、画面にテキストとして表示されるボートニャーブラックの心情にもCMを読み解くヒントが隠されている。
STAGE1「ボートニャーマスターが私を駆り立てる。彼はどこにもいない。と同時に、どこにでもいるのだ」
STAGE2「ボートニャーマスターはささやきかける。人間のダンスは美しい。それは…お前たちの生命に限りがあるから」
STAGE3「ボートニャーマスターは問いかける。お前はなぜ踊る。観客のため? 自分のため? 彼のため? …まさか!?」
STAGE4「ボートニャーマスターは教えてくれる。すべての恐怖は未知からやって来る。考えるな、踊れ!」
STAGE5「ボートニャーマスターは言う。お前は何にでもなれる。獣にも、荒野の石にも、空を行く雲にも」
STAGE6「ボートニャーマスターは語りかける。お前は孤独ではない。ダンサーが踊るとき、その身体は一つの命であることを超えて、宇宙とつながるのだ」
STAGE7「ボートニャーマスターは言う。油断をするな! ダンスは一度だけのものだ。二度生きた人間はいない。一度だけだ。二度目はない…」
 このようにボートニャーマスターは、ボートニャーブラックを駆り立て、今この瞬間の大切さについて語り、存在に対する哲学的な問いかけを行い、恐怖を拭い去り、そして背中も押してくれる。生きていく上で大切なことを教えてくれているようであり、またCMの大元であるボートレースに向き合う心構えを語っているのだとも読める。

 それを踏まえ、物語の結末を見届けてほしい。最終章でボートニャーブラックたちを待ち受けるボートニャーマスターの本当の目的はなにか? そしてその正体は? 熱狂に包まれたステージで、ボートニャーブラックが見せた表情とは? …見る人が思い思いに想像しながら見るのもまた、楽しそうだ。ついには世界的女優への階段も登り始めた彼女が、ボートニャーブラックの運命に、どのようなケリをつけてくれるのか、ぜひその目で確かめてほしい。
BOAT RACE「BE DYNAMITE!」スペシャルサイト(外部サイト)
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