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上野樹里、生きづらいと感じた瞬間とは!?
LINEを題材にしたドラマってあまりない気がする
上野樹里 2人の共演に関しての話が大きくなってしまっているのですが、この作品自体、LINEを介して想いを通わせ合う、あるひとつの小さなラブストーリなんです。
――LINEというツールが現代の恋愛模様をよりリアルに感じさせますね。
上野 私を含め、LINEは多くの人たちが欠かせない重要なコミュニケーションツールだと思うんです。でも、LINEを題材にしたドラマってあまりない気がしていて。
――確かに珍しいですよね。
上野 そういう誰もが身近に感じられる物語を、世界的アーティストであり、俳優のチェ・スンヒョン君と一緒にやるというのもまた面白いなって思いましたね。私が演じるハルカは、過去の恋愛で心に傷を追ってしまったのですが、誰にも言えない気持ちをチェ・スンヒョン君演じるウヒョンに間違えて送ってしまうところから、LINEでのやりとりが始まっていくんです。
――実は、ウヒョンもハルカと同じような悩みを抱えていたという。
上野 そうなんです。初恋の相手との別れによって、そこから動き出すことができなかった2人が、LINEを通じて、互いに共鳴し、いつしか心のパートナーとなっていくんです。お互い容姿も声も何をやっている人なのかもわからないのですが、だからこそ、誰にも話せない心の弱い部分をさらけ出していく事ができたと思うんです。
――まさに心(メッセージ)だけでつながっている関係であると。
上野 国境を越えてお互いを純粋に支え合っているんです。ラブストーリーではあるのですが、2人が過去の自分を克服してひとりの人間として成長していく姿もこの作品には描かれているので、ぜひそちらも注目して観てほしいです。
チェ・スンヒョンのいつもとは180度違う姿が観れる
上野 このドラマでは、丸メガネをかけて、ちょっとダサい格好をしていて(笑)、いつもの決まったチェ・スンヒョン君の顔とは180度違い、驚かれるファンの方もいらっしゃると思うのですが、ナチュラルな引き出しを一緒に引き出すことができたらいいなと思って、チェ・スンヒョン君とのセッションを楽しませていただきました。とはいえ、劇中で2人の共演シーンはほどんどなくて。私とチェ・スンヒョン君といえば、お互い携帯を見つめて送受信しているシーンが多いんです。
――ハルカは韓国、ウヒョンは日本に滞在していますからね。
上野 逆ですよね(笑)。お互い韓国語と日本語でやりとりしているのですが、韓国語のときには日本語の字幕が出ますし、日本語のときには韓国語の字幕が出るので、両国の方が同じように楽しんでいただけると思います。
――改めてハルカという役どころに関してはいかがですか?
上野 ハルカは駆け出しの女優で、過去の自分から抜け出せず、スランプ状態にずっと陥っていたんです。でも、そんな自分を脱却しようと、無言劇(ダンス)のレッスンを受けるために、ひとり日本から韓国へと飛び立つんです。すごく不器用なんだけど、ありのまま頑張って前向きに生きようとしているところに好感が持てるといいますか、何より私が感じたハルカは、淡く薄い、中性的なイメージで、ヒロインだからと言って、すごく美しくいなきゃいけないというわけでもなかったので、いい意味で肩の力を抜いて、マイペースに演じることができました。
――まさに映像も淡い感じといいますか。
上野 今作はCMとかを撮影しているクリエイティブチームが携わっていて。1話約20分なんですけど、監督も1人ではなく、数回ごとに違うので、それぞれの監督の個性が際立ったテイストになっているんです。だから、同じ登場人物でも、ものすごくカラフルになっていたり、ホラーチックになっていたり、何話かによってまったく感じ方が違ってくると思うんです。
――それはdTVならではの醍醐味ですよね。
上野 携帯の画面で見ても楽しんでもらえるようにカメラワークにもこだわっていますし、クリエイティブをやっている人たちならではの必殺技がいっぱい出てくるんです! 逆に大画面で見たら、強烈かもしれない(笑)。でも、カメラが捉えているところは、些細なやりとりに笑ったり、涙したり……飾らないハルカやウヒョンの素顔で。ちょっとしたしぐさや瞬間を見逃さないドキュメンタリーじゃないですけど、何気ない日常を感じてもらえると思います。恋愛したい人、なかなかうまく自分の気持ちを表現できない人、過去を引きずっている人たちも、ハルカとウヒョンのやりとりを見ながら、一緒に考えて、振り返って、向き合って、自分のピュアさはそのままに、新しいものにきちんと目を向けて、自分をリニューアルする=生まれ変わるきっかけになってもらえたらいいなと思います。