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サザンオールスターズ、9年半ぶりの東京ドーム! 初日公演の模様をレポート☆
桑田は「初日だから体力が余ってます!」とハイキックするも…
今回のツアーの中心はもちろん、アルバム『葡萄』の楽曲。金原千恵子ストリングスによるクラシカルなサウンドとともに真摯なメッセージが広がった「平和の鐘が鳴る」、ゆったりしたグルーヴのバンドサウンド、ロマンティックなメロディ、<歌うことしかない 人生だけど/イカす仲間が奏でるはLove Song(「愛の歌」)>というフレーズがひとつになったポップチューン「はっぴいえんど」など、豊かな成熟を感じさせるナンバーが次々と披露される。また、原由子(Key)がステージの真ん中でメインボーカルを取る「ワイングラスに消えた恋」では、男性ダンサーとともに社交ダンス風のパフォーマンスを披露。抒情的でノスタルジックな楽曲とともに昭和の歌謡ショーを想起させるステージを繰り広げた。
冒頭から大合唱となった「東京VICTORY」
そして、この日もっとも強烈な一体感を生み出したのは、やはりアルバム『葡萄』の収録曲「東京VICTORY」だった。ドーム全体をきらびやかな光が覆うなか、<Wow...>という冒頭のコーラスで大合唱が起こり、サビのパートではオーディエンスが拳を突き上げる。その光景からは、この曲がサザンオールスターズの新たなアンセムになっていることをはっきりと示していたと思う。4つ打ちのビートを軸にした「アロエ」ではアロエをあしらった衣装のダンサーが観客を煽り、会場がダンスフロアへと変貌。さらにサザンのキャリアを象徴するナンバーのひとつである「ボディ・スペシャルII (BODY SPECIAL)」が放たれ、ライブの興奮はピークへと達した。お約束の(?)セクシー美女のパフォーマンスと桑田の絡みもめちゃくちゃ楽しい。
「また東京ドームに帰ってきていいですか? また会おうね!」と宣言
ツアーはこの後、8月17日、18日の東京・日本武道館公演まで続き、約50万人を動員予定。アルバム『葡萄』を中心とした今回のツアーでサザンオールスターズは、国民的ポップミュージックバンドとしての魅力を改めて示すことになるはずだ。
(文/森朋之,写真/三吉ツカサ)