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TM NETWORK・小室哲哉、ユニットからプロデュース業まで語る!

 5月24日にWOWOWにて、2012年の再始動からデビュー30周年を締めくくった最新ライブまで楽しめる特集がオンエアされるTM NETWORK。今回のインタビューでは小室哲哉に30年の歩みを振り返ってもらった。「Get Wild」の大ヒットからソロ活動スタート。そして“時代の顔”となった90年代まで、空前の“小室ブーム”はどのように作り出されたのか。J-POPの変遷と共に、その歴史を紐解いていきたいと思う。

8時間半一挙放送!WOWOW番組概要(外部サイト)

「My Revolution」がヒットして、焦りや迷いがなくなった

  • TM NETWORKの小室哲哉

    TM NETWORKの小室哲哉

――このたび、TM NETWORK(以下・TM)の2012年の再始動後に開催された6つのライブがWOWOWでオンエアされます。改めてステージをご覧になった感想は?
小室 僕は子どもの頃、映画『スターウォーズ』が流行っていたので、自分のなかで描いていた21世紀は、ライトセーバーを普通に使っていたり、宇宙船が降りてきたりしている近未来のイメージだったんです。そう考えると、デビューから30年たった2015年の世の中は、そこまではいってなかったなって。

――ポイントはそこですか?(笑)。
小室 それぐらいSFが大好きだったんです。そんな男の子たちがそのままバンドをやったっていうユニットというか、チームがTMです。なのでシャイなところもあって、ラブソングを歌ったとしても、直接的に愛を語らず遠回りな曲が多かったりして。かといってメッセージ性が強いわけでもなく、その時代その時代のカルチャーみたいなものを体現しながら、聴いてくれる人たちと一緒に歩みながら生きてきた30年だったなと思います。

――TMは彗星のごとく現れ一気に有名になった印象がありますが、実は「Get Wild」は10枚目のシングル。デビューしてから3年間はヒットが出なかったわけですが、焦りや不安はありましたか?
小室 僕はデビューしてすぐTMの活動と平行して、他のアーティストに楽曲提供をしていたんですね。その活動がグループにフィードバックされたらいいなと思ってやっていたんだけど、そのなかで1986年に渡辺美里さんの「My Revolution」がヒットしてくれたのが僕にとってはすごく大きくて。ああいう曲でちゃんと歌っていけばいいんだって、ヒット曲作りのコツや方向性みたいなものが見えたというか。それまではちょっと僕たち大丈夫かな?っていうのがあったけど(笑)、あの曲で評価して頂いたことで、焦りや迷いみたいなものはなくなりました。

――とはいえ、当時は空前のバンドブームの時代。そのなかで小室サウンドの原点といえるシンセサイザーを多用した音楽はかなり斬新でした。
小室 無機質なリズム感を定期的にずっと続けて短縮していく、いわゆるミニマルな音楽は意外に気持ちいいっていうのをあの頃から感じていて。それをギター、ドラム、ベースっていうバンド以外の形態でもできるんじゃないのってことを考えたのがTMなんです。僕らがやる前にYMOがそういうエレクトロニックな音楽をやっていましたが、YMOは生楽器の演奏もしっかりやってきているところが僕たちとは違っていた(笑)。そういう意味ではコンピューターをメインにした形態っていうのは、僕らが最初だったのかもしれないですね。でもデビューしてすぐに1回だけライブをやったら、制作費がすごくかかってしまって。しばらくはライブはやらなかったんですよ(笑)。それで、「Get Wild」のヒットでやっと日本武道館でライブをやったんだけど、このときB’zの松本孝弘くんがサポートギターをやってくれていて。(TMは)そろそろ卒業だなと思ったっていうのは有名な話で。

――ここはもう売れたからいいぞ、と(笑)。
小室 そう。次は自分のほうをやろうって(笑)。

BOΦWYが解散しなかったら、相乗効果でもっとシーンが盛り上がっていた

――渦中の小室さん自身は当時、どんな気持ちでした?
小室 自分たちを“芸能人”とは思っていなかったので、特に心境の変化はなかったです。僕らはいわゆる芸能界っぽい体育会系でもないし、当時のバンドの人たちとは真逆な感じというか。テレビには絶対出ない!ってこだわりもなかったし、話が上手じゃないといけないってこともなかったので、単に“音楽をやっている人”、つまりいちミュージシャンっていう感覚ですかね。ただ、僕らが売れた直後にBOΦWYが解散しちゃったのは残念だった。彼らがいてくれたらもっと相乗効果でシーンが盛り上がっていたんじゃないかな。

――当時、BOΦWY派とTM派みたいのがありましたよね。
小室 そんな話も聞きますね。あの頃は特に意識もしていなかったんだけど。そういう意味でも気楽な時代でしたよ。

――売れようが売れまいが、マイペースで音楽をやるというスタンスは変わらなかったと。
小室 TMは3人ともそんな感じ。だから相性がいいし、続いているんでしょうね。そもそも僕がシンセとかやっているのは目立ちたくないからで。ど真ん中でスポットライトを浴びるのがイヤだからなんです。ボーカルの宇都宮(隆)君ですら、仕事だから真ん中にいるだけで、好きでフロントにいるわけじゃないっていう(笑)。

――でも、そのせいで逆に3人とも目立っちゃってましたよね?(笑)。
小室 アルフィーの高見沢(俊彦)さんも「(グループ)って、3人までは名前を覚えてもらえるよね」って言ってました。4人となると、ちょっとアヤシいって(笑)。

TM NETWORKのライブはWOWOWで観よう! 8時間半一挙放送

小室哲哉自身による解説とともに、最新公演を含む6つのライブを一挙放送!

TM NETWORK CONCERT -Incubation Period-
5年ぶりにTM NETWORKが活動を再開した2012年の日本武道館公演の模様。
【放送日時】5月24日(日)午後1時30分〜[WOWOWライブ]

TM NETWORKライブ「TM NETWORK FINAL MISSION -START investigation-」
30周年メモリアルイヤーへ続くプロジェクトの幕開けとなったさいたまスーパーアリーナ公演の模様。
【放送日時】5月24日(日)午後3時10分〜[WOWOWライブ]

TM NETWORK 30th 1984〜 the beginning of the end
TM NETWORKデビュー30周年のメモリアルイヤーの幕開けとなった2014年春の全国ツアー。SF映画のような世界観で行なわれたコンセプチュアルな東京国際フォーラム公演の模様。
【放送日時】5月24日(日)午後4時45分〜[WOWOWライブ]

TM NETWORK 30th 1984〜QUIT30 HUGE DATA
集大成とも言える30周年ツアーのさいたまスーパーアリーナ公演の模様。
【放送日時】5月24日(日)午後6時20分〜[WOWOWライブ]

TM NETWORK 30th FINAL
30周年のアニバーサリーイヤーの締めくくりとなった神奈川・横浜アリーナ公演の模様。
【放送日時】5月24日(日)午後8時〜[WOWOWライブ]

COUNTDOWN JAPAN 14/15 アーティスト特集 CDJ14/15 TM NETWORK LIVE
日本最大の年越しロックフェスティバル『COUNTDOWN JAPAN 14/15』で行われたTM NETWORKのライブパフォーマンスを放送。
【放送日時】5月24日(日)午後9時30分〜[WOWOWライブ]

いまWOWOWに加入すると「WOWOW×TM NETWORKメモリアルタグ」を全員にプレゼント(5月31日締め切り)。また、すでに加入している人には抽選で30名様にプレゼント(6月7日締め切り)。

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