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ORICON NEWS
能年玲奈『踏ん張れるようになったかな…』
自分とはほとんど正反対の女の子
能年そうですね。演じた和希は、自分とはほとんど正反対の女の子だなと思いました。
――とくに「自分なら絶対やらない」と思った和希の行動は?
能年私はお母さんに対しても、ムカッときたら、その場でストレートに言葉にしちゃう方なんです。和希みたいに、どうしていいかわからなくて素直に気持ちを吐き出せないことは、私にはないかな。
――能年さんがお母さんにストレートに言ったことって、たとえばどんな?
能年東京に来てくれたときに、私の家に泊まると言うので、「無理です」と(笑)。狭いし布団もないので、ホテルに泊まってもらいました(笑)。
――原作や台本を読んで、和希をカッコイイと思ったシーンもありますか?
能年えりを「私の友だち」って抱きしめるところが、すごく好きです。自分が大切にしている友だちを守りたいと思うところが、カッコイイなって。ちゃんと「友だちなんだ」って、強く思っていて。
――そうですね。えりを悪く言うクラスメイトをどついたりするのは、シビレました。能年さんも友だちを抱きしめたりするんですか?
能年あまりないかな。楽しくなって、バーンと叩いたりはします(笑)。最初はユルく叩くんですけど、どこまで大丈夫か挑戦する感じで、どんどん強く叩いていくので、よく怒られます(笑)。
――ちょっと迷惑な友情表現かも(笑)。和希は台詞以上に目や表情の演技が多い印象でした。
能年監督から「無表情で何も考えないで」「何もしないでそこにいてください」という演出をけっこういただいて、「うーん……」と悩みました。そういう演出は初めてだったので。万引きをした後のシーンも“何も考えずに万引きって?”と思ってしまって。そういうところで、“無表情でも目で意志が伝わればいいな”というのはありました。
“能年玲奈”と認識してもらうために…
能年あそこはツンとした感じでした。和希は春山にムカッときながらも、一瞬で強烈に印象は残ったと思うので。そこから彼に惹かれてもいたので、ふたつの気持ちが見えればと思っていました。
――和希は“人に弱みを見せない”といったポリシーがあるんですかね?
能年お母さんにほっとかれていると思って、孤独を感じているんです。でも、お母さんへの固執があるから、どうしていいのかわからない。かまってほしいから、万引きをしたり、髪を染めたり、家を空けたり……と突発的にやっちゃうんじゃないかと思いました。
――能年さん自身も役に合わせて髪を染めて。
能年初めて染めました。“もっと明るくしても良かったかな?”と不安も感じつつ、監督が決められたので、任せてがんばろうという感じでした。
――撮影中、演技に関して試行錯誤したことはありました?
能年原作の空気感や和希のイメージを忠実に演じるのと、そのなかで自分の軸からブレない演技をしたくて。すり合わせがすごく難しかったです。私ってたぶん、ポーンとした明るいイメージがあると思いますけど、今回は全然違う役。でも、私だと認識してもらえる演技をしたかったから。どういうアプローチをしたらいいか、悩みました。
――結果、どんなアプローチを?
能年少年のような女の子になればいいかな、というのがあったり。あと、和希の不器用なところを、暴力的に表現しようと思いました。
――棒切れを振り回すところとか?
能年そことか、頭突きのシーンも思い切りやらせていただきました。痛かっただろうと思いますけど、登坂(広臣)さんに「大丈夫ですか?」と聞いたら「思い切り来てください」ということだったので、ドーンと(笑)。
(文:斉藤貴志/撮り下ろし写真:逢坂 聡)
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ホットロード
14歳の少女・宮市和希は、万引きで警察に捕まった。その日はママの誕生日。でもママは迎えに来なかった。和希の家には亡きパパの写真がない。ママが好きなのは昔から別の男だったから。自分が望まれて生まれてきたわけではないことに心を痛める和希は、学校に馴染めず浮いている転校生・絵里に誘われるまま、夜の湘南で“Nights(ナイツ)”というチームの少年・春山洋志と出会う。
最初の出会いは傷つけ合って散々だったが、春山が身を置く不良の世界に和希は自分の居場所を求め、戸惑いながらも次第に春山に惹かれ始める。その一方で、“Nights”のリーダーとなった春山は、敵対するチームとの抗争に巻き込まれていく……。
監督:三木孝浩
出演者:能年玲奈 登坂広臣
【映画予告編】 【公式サイト】
2014年8月16日(土)全国公開
(C)2014『ホットロード』製作委員会(C)紡木たく/集英社
関連リンク
・<映画予告映像>純粋すぎる 二人の愛
・『ホットロード』公式サイト