今月27日にAKB48の本拠地、東京・秋葉原のAKB48劇場公演をもってグループを卒業する前田敦子が、同日午後3時半から予定していた劇場周辺の車中あいさつ回りが23日になって急きょ中止された。

　前田の卒業公演には定員250人に対し、2005年12月の開業以来最多の22万9069件もの応募が殺到、競争率は過去最高の916.38倍にのぼった。予想を超える応募数に前田本人たっての希望で、劇場裏の田代通りからJR山手線・秋葉原駅高架下近辺を車輌で走行し、沿道のファンに最後のあいさつを行ってから劇場入りする予定だった。

　事前に所轄警察署、近隣施設および住民と何度も協議を重ねて実施される方向だったが、20日に東京・銀座で行われたロンドン五輪メダリストの凱旋パレードに予想を上回る50万人が集まったことを受け、警察当局は前田敦子ならびにAKB48にも「そのパレードに匹敵する人数が集まることが予想される」と指摘。安全確保のため、急きょ中止を決定した。

　運営会社のAKSは「残念ではございますが、皆様の安全を第一に考えまして、このたびは警察当局の指導にならうことにさせていただきます。よって公演前および終演後のイベントは一切ございません。皆様には心よりお詫び申し上げます」とのコメントを発表。

　同社はきょう24日から3日間で計14万4000人を動員するAKB初の東京ドーム公演に、のべ84万4721件の応募があったことも公表した。