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2012/04/10 22:25
俳優集団D-BOYS の舞台『淋しいマグネット』開幕「コクーンでの公演は心から嬉しい」
若手俳優集団・D-BOYSの瀬戸康史、柳下大、遠藤雄弥、荒木宏文らが、8日にBunkamuraシアターコクーンにて、D-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』の公開ゲネプロを行い、キャストが会見に集結。
2007年にD-BOYS STAGEの旗揚げ公演を行ってから、記念すべき10作目となる今作は、スコットランドの気鋭の演劇作家、ダグラス・マックスウェルの名作を日本初上演。惹かれ合い傷つけ合う4人の若者の20年を描いたこの青春群像劇は、世界各国で上演され、韓国では3年間のロングラン公演を果たした名作。
同作は、海沿いの小さな町でともに育った4人の若者たちの9歳、19歳、29歳の成長を追った青春群像劇で、ひとりの少年・リューベンが、自身で書いた寓話を残したまま失踪するところから物語が始まる。それが事故なのか、他殺なのか、自殺なのか……。4人の心が絡まり合い、謎は思いもよらない結末へと導かれていく。登場人物の4人をD-BOYSの瀬戸、柳下、遠藤、荒木、碓井将大、橋本汰斗、D2の陳内 将、阿久津愼太郎の8名がWキャストで演じ、全4バージョンの組み合わせで上演される。
9歳の頃はグループのリーダー的存在だったが、次第に落ちぶれていくゴンゾを演じる遠藤は「しっかりと稽古をやってきたので、稽古通りに……それに加えて、その場で生まれることを大事にやっていきたい」と意気込みを語り、同じゴンゾを演じる碓井は「自分なりのゴンゾを見せていきたい。遠藤さんと同じ役を演じるのは、緊張するというか、お手本にさせていただくこともすごく多くて、楽しい現場です。キャストの組合せで違うところも今回の舞台の魅力です」とアピール。すると「僕は170cmしかないんだけど、碓井は180cmくらいあるから、この衣装(遠藤が着ているジャケット)が似合ってうらやましい!」とWキャストならではの悩みを遠藤が語り、笑いを誘った。
9歳のときに転校で町にやって来て19歳で失踪してしまうリューベンを演じた瀬戸は「あまり表情を顔に出さないし、笑わないコだけど、物語を作る才能があったりする不思議なコで。リューベンが書いた物語の劇中劇では、ダンスとかもあったり、王様とか魔女とかそれぞれが別の役を演じていて、エンターテインメントというか、芝居とはまた違った楽しみ方ができるし、そこにリューベンの本当の気持ちが乗せてあったりする。観る人によって違う解釈ができる作品です」とコメント。
グループのNO.3でおどけてみんなを笑わせようとするシオンを演じるにあたり、役作りで太ったという柳下は「肉襦袢はつけてるけど、顔にはつけられないので、顔にも肉をつけなきゃと思って、稽古入ってからたくさん食べるように。もともと食べるのは好きなので、太る分にはそんなに辛くなかった。これが終わった後のことは考えてないですけど(笑)、それを考えるとちょっとつらいかな~と。でも、少しでも太れて、僕自身もやりやすいですし、みんなも『デブ』って呼びやすくなるし、良かったかなと。特に荒木さんの『デブ』は、本当に心がこもってる(笑)」とコメント。一方の荒木は「(柳下に)食べものを差し出すと何でも食べてくれるんですよ!」と笑顔で語り、それに対して柳下は「休憩中とかひとりで台本読んでたりすると、荒木さんがチョコとか持ってくるんです。で、それを戻したりすると、『おまえ、デブだろ』って、怒られる(笑)」と暴露。
グループのNO.2でゴンゾを崇拝するトオルを演じた荒木は9歳、19歳、29歳の3つの時代を演じることについて「9歳をやりきればすべてがやりやすくなる」と話し、遠藤も「稽古当初は9歳がすごく難しかった。29歳は、これから自分がこういう風な人間になりたいなっていうのをプライベートでいつも考えているから、なんとなくイメージはできたんですけど、“9歳ってどうだったけ?”って思ったら、なかなかできなくて……。でも、9歳をやらないと19歳、29歳のゴンゾにはなれないので、そこが大変でした」と稽古での苦労を告白。
劇中でキスシーンを演じる荒木と遠藤、碓井と橋本ペア。先日行われた稽古場取材でもそのキスシーンが公開され話題になったが、荒木は「稽古場取材のときに、キスシーンは“前菜”って話したけど、本編があまりにもすごい濃くしっかりしたものができたので、前菜もさらに色濃く。よりしっかりとした“前菜”ができたと思います。前回の(稽古場取材のときのキスシーン)はつまみ程度」と自身満々。そのキスを受ける遠藤は「日に日に長くなっていて……」と苦笑い。さらに「僕と荒木のキスシーンと、碓井と汰斗のキスシーンは芝居の一環として全然違ったりする。それも見どころですね」とコメント。一方の碓井&橋本ペアは、お兄さん組に対して「僕らはナチュラルなチューです。見ている人がタイトとチューしたくなるようなチュー。(お兄さん組とは)違うドキッ感がある」と語った。
演劇文化の殿堂・Bunkamuraシアターコクーンでの公演ということに対して、瀬戸は「今の時代のものを作っている僕らに期待をしてくださって、今この場に僕らは立てているんだと思います。それを誇りに思いつつ、プレッシャーもいい意味で感じながら初日を迎える。役者としてシアターコクーンに立てるのは心から嬉しいし、今回の作品だけでは、終わらせたくない。今回の芝居をたくさんの方に見ていただきたいし、単純に、演劇というものが好きな人にも是非見てもらいたい!」と力強くコメント。柳下は「地元に対してとか、幼なじみとか、そういうものに感じる磁力のような、惹かれる力とか反発しあう力。仲間であり、親友であるからこそ、反発しあってしまったりとか傷つけあってしまったり……。仲間であるからこそ自然に無意識に惹かれあってしまう。そういう部分がすごく繊細に描かれている。D-BOYS STEGEは女性のお客さんが多いけど、普段、舞台とかを見に来る機会少ない男性にも、今回のD-BOYS STEGEは、自信を持って僕らもやっているので、是非観に来てほしい」とアピールした。D-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』は4月8日(日)~28日(土)Bunkamuraシアターコクーン、5月3日(木・祝)~6日(日)イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演。
なお、D-BOYS、D2が所属するワタナベエンターテインメントが現在若手の男の子を募集している『ミスターキャンパスNO1オーディション』を開催中。現在発売中の『デ☆ビュー』5月号では、同舞台の稽古取材レポートを掲載中。また、D☆DATEインタビュー、特集『オトコマエ自慢 頂上決戦』でD2インタビューも掲載。