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谷亮子氏、柔道現役引退を発表 国政での活躍に向け決意新た



 シドニー・アテネ五輪の柔道金メダリストで参議院議員の谷亮子氏が15日、都内で会見を行い、柔道の現役引退を発表した。多くの報道陣が集まる中、小沢一郎衆議院議員とともに会見に臨んだ谷氏は「本日、競技生活の第一線から退くことに致しました」と語った。これまでの選手生活を支えてくれた周囲には「心から感謝を申し上げたい」とし、今後については「国政の場でスポーツの環境づくりをすすめていきたい」と政治家としての決意を新たにしていた。

柔道の現役引退を発表した谷亮子氏 (C)ORICON DD inc. 

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 今回の決断に至るまで「戸惑いも、悩むこともなかった」という谷氏は、「スポーツの見方、政策をもっと強いものにしていきたい。世界に目を向けるとスポーツの環境を整えるという意味では、日本はまだ遅れている。私自身が出来るスポーツの環境づくりに力を発揮していきたい。その気持ちが、競技よりも強くなった」と説明。競技生活からの引退に「悔いはない」と力強く答え、これまでで印象に残った試合を「中3のときに世界のトップに勝った福岡国際、2000年シドニー、オリンピック連覇…。出産後の金メダル獲得では、非常に大きなメッセージを贈ることができたのでは」と振り返った。

 35歳という年齢を考えた上での引退か? という質問には「年齢は関係ありません」とキッパリ否定。「20代には出来なかったことが30代で出来る。そのことを私自身が実感している。そういった(後ろ向きな)声に負けずにやっているのが選手で、そういった強い気持ちを持ってやっていかなければならない。年齢を言われてしまえば、これからのスポーツは振興していかないと思います」と反論した。

 また谷氏は、自身の経験を踏まえて「仕事をしながら、子育てをしながらの競技は本当に環境が整わないと難しい。実践しないと伝わらない部分があったので、私がこれまで頑張ってきたのは大きな意味になった。競技に限らず、働いてるお母さんはそういうことを望んでいる」と語り、今後の活動に向けて「現場の声や生の声を活かして、結婚、出産しても競技を続けられるようなスポーツの環境や政策を整えることに力を発揮したい」と展望を語った。

 谷氏は“ヤワラちゃん”の愛称で親しまれ、1992年にバルセロナ五輪、96年にアトランタ五輪でそれぞれ銀メダルを獲得し、2000年のシドニー五輪、04年アテネ五輪では2大会連続の金メダリストとなるなど、日本柔道界に多大な貢献を果たした。03年にはプロ野球の谷佳知選手と結婚し、05年に第1子、09年に第2子を出産。今年7月に行われた第22回参議院議員選挙で民主党から出馬し初当選を果たした。

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  • 一点を見据え現役引退の意志を語る谷亮子氏 (C)ORICON DD inc. 
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