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『角川つばさ文庫小説賞』金賞は吹奏楽部が舞台の『シークレットブレス』

 小・中学生たちにもっと読書を楽しんでもらいたいとの願いを込め、2011年に創設された児童・生徒のための小説賞『第7回角川つばさ文庫小説賞』の贈賞式が23日、都内で行われた。一般部門では応募総数181作品の中から、金賞に高杉六花さんの『シークレットブレス』、奨励賞には日部星花さんの『ピアニスト・ウォーズ!』が選出された(大賞は該当作品なし)。

『第7回角川つばさ文庫小説賞』贈賞式(左から)服部圭子氏、あいはらひろゆき氏、宗田理氏、高杉六花さん、日部星花さん、本上まなみ、郡司聡氏

『第7回角川つばさ文庫小説賞』贈賞式(左から)服部圭子氏、あいはらひろゆき氏、宗田理氏、高杉六花さん、日部星花さん、本上まなみ、郡司聡氏

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 同賞では、9〜13歳までの児童を読者と想定したエンタテインメント作品を募集。青春、冒険、ファンタジー、恋愛、学園、SF、ミステリー、ホラーなど、ジャンルは不問としている。『くまのがっこう』などで知られる絵本作家のあいはらひろゆき氏、『ぼくらの七日間戦争』で知られる作家の宗田理氏、女優の本上まなみが選考委員を務めた。

 金賞を受賞した『シークレットブレス』は、吹奏楽部を舞台にした作品。作者の高杉さんは現在、子育てをしながら大学院に通っているが「私自身も青春を捧げた吹奏楽部を舞台にしました。自分の居場所を見つけるお話になっています。実は、私も作品と同じように高校受験に失敗しまして、作品の悲壮感は過去の私そのものです。でも、今この舞台に立ち思うことは、すべてムダじゃなかったということです。今まで歩いてきた道のりをすべて肯定したい。長く愛していただけるような作家になれるよう精進してまいります」と言葉に力を込めた。

 奨励賞の日部さんは高校2年生。第5回の同賞『子ども部門』で準グランプリを受賞した経歴を持つ。「子どものころから本が大好きで、今も児童書やたくさんの作品を読んでいます。若者の本離れと言われますが、私は本ばかり読んでないで勉強しなさいと言われて生活してきました(笑)。2年前に、子ども部門で準グランプリを受賞した時、いつか私も一般部門の受賞者として座れたらと考えていましたが、夢がかない感無量です」と喜びをかみしめるように語っていた。

 中学3年生以下が応募資格の『子ども部門』は、応募総数325作品の中から、小学生6年生の山元麻央さんの『足跡の主』がグランプリを受賞。準グランプリには中学3年生の九月ねこさんの『アンサー』が選ばれた。

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  • 『第7回角川つばさ文庫小説賞』贈賞式(左から)服部圭子氏、あいはらひろゆき氏、宗田理氏、高杉六花さん、日部星花さん、本上まなみ、郡司聡氏
  • 選考委員の本上まなみ
  • 選考委員の宗田理氏

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