作家・伊集院静氏の長編小説『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』(集英社)が、テレビ東京 BSジャパン スペシャルドラマ『琥珀の夢』として今秋、放送されることが6日、明らかになった。日本の洋酒文化を切り拓いたサントリー創業者・鳥井信治郎の人生を描いた作品で、あの小泉純一郎・元総理大臣も絶賛した、伊集院氏“初”の企業小説を映像化。主演は俳優の内野聖陽で、「とにかく、オモシロくて、ためになって、元気でイキのいい作品にしたいです」と意気込む。内野がテレビ東京のドラマに主演するのは、2012年1月に放送された新春ワイド時代劇『忠臣蔵〜その義その愛』以来、6年ぶりとなる。
主人公は、圧倒的な行動力と生まれ持った愛嬌を活かして日本初の国産ウイスキー造りに心血を注ぎ、やがて日本一の洋酒メーカー「暁屋洋酒店」の創業者となる鳴江萬治郎。「やってみなはれ」と、どんな苦境に陥っても自分を信じ、現状に甘んじることなく挑戦を続けた。夢を描く“商人”であり、破天荒な“挑戦者”であり、人懐こく皆に愛された“大将”でもあった鳥井は、描いた夢を他人にも見せることができる希有な人物だった。
内野は「ここには、現代の情報過多の中で、感覚を麻痺させてしまっている人間ではなく、常にみずみずしい感性で、目の前にあるものに感動する純粋な魂、家族や友の愛に支えられ、師匠の厳しさに育まれ、時代の波にもみくちゃになりながら、それでも夢をみる勇気を失わない男がいました。たんこぶや傷だらけになりながらも歩む姿にとても共感し、関西言葉という壁を乗り越えてもぜひ挑戦したい役だと感じました」と決意を語る。
願わくは「あまのじゃく、新しいもの好きのミーハー性、自由奔放などと社会から受け止められることもあるかもしれませんが、この主人公は、その人間性ゆえにこそ、僕たちの大好きな琥珀色の飲み物を作り出せたんだと思います。僕はこの人物を“奇跡の天才発明家”にはしたくありません。人生には登っていない山がたくさんあって、この作品を観た方が、自分の目の前にある山に、つい登りたくなってしまうような、親近感のある人物として造形できたらなと思っています。そしてドラマを見た皆さんにも『やってみなはれ』の言葉が届くといいな、なんて思ってます」。
伊集院氏は今回のドラマ化、内野が主演すると聞いて、「私も楽しみにしています。主人公は社員全員が反対している中でも決意し、ウイスキー造りに動き出した男です。今の言葉でいうと“誰にも見えなかったマーケットが一人だけ見えていた”、新しい時代のモノを見る目があったということです。皆さんがドラマをご覧になって、『ああ面白い人物が明治の時代にいたんだな』と思って一杯飲んでいただければと思います」と期待を寄せる。
中川順平プロデューサー(テレビ東京制作局ドラマ制作部)は「己の才覚とひたむきな努力、そして何よりも熱い情熱で、明治、大正、昭和を駆け抜け、それまで誰も成し得なかったことを実現した男の生涯。伊集院氏の原作小説には、現代を生きる我々には想像もつかない、破格のスケールを持った人物が描かれています。いつの間にか小さくまとまって生きることに馴らされた今の日本の私たちにとって、勇気と元気のエールとなる、そんなドラマにしたいと考えています」と企画意図を明かす。
ドラマは、鳥井をモデルにしつつ、一人の人間が新たな価値観を創造するという大きな夢を抱き、それを成し遂げるまでの物語を、仮名で構成するフィクションとして描いていく。共演者などの詳細は後日発表となる。
■あらすじ
明治12年。大阪船場・釣鐘町の一角で、米穀問屋「鳴江商店」を営む父・義兵衛と母・ちよの次男として生まれた鳴江萬治郎(内野)。13歳で薬種商を営む「小南理助商店」の丁稚奉公に出た萬治郎は、そこで洋酒と出会い、店主の理助とともに葡萄酒の開発に関わることに。数年後。20歳になった萬治郎は洋酒の商いを始めようと思い立ち、兄・千恵蔵から贈られた軍資金100円(現在の価値で100万円)を手に神戸へ向かう。ふと、港に停泊する豪華で巨大な客船に目を止めた萬治郎。自分が商いをどう進めるべきか。それを探すためには、ハイカラが集まるこの船に乗らなければならない。そう直感した彼は、思わず客船に乗り込む。そしてここでの出来事が、萬治郎の人生を大きく変えることになる。
主人公は、圧倒的な行動力と生まれ持った愛嬌を活かして日本初の国産ウイスキー造りに心血を注ぎ、やがて日本一の洋酒メーカー「暁屋洋酒店」の創業者となる鳴江萬治郎。「やってみなはれ」と、どんな苦境に陥っても自分を信じ、現状に甘んじることなく挑戦を続けた。夢を描く“商人”であり、破天荒な“挑戦者”であり、人懐こく皆に愛された“大将”でもあった鳥井は、描いた夢を他人にも見せることができる希有な人物だった。
内野は「ここには、現代の情報過多の中で、感覚を麻痺させてしまっている人間ではなく、常にみずみずしい感性で、目の前にあるものに感動する純粋な魂、家族や友の愛に支えられ、師匠の厳しさに育まれ、時代の波にもみくちゃになりながら、それでも夢をみる勇気を失わない男がいました。たんこぶや傷だらけになりながらも歩む姿にとても共感し、関西言葉という壁を乗り越えてもぜひ挑戦したい役だと感じました」と決意を語る。
願わくは「あまのじゃく、新しいもの好きのミーハー性、自由奔放などと社会から受け止められることもあるかもしれませんが、この主人公は、その人間性ゆえにこそ、僕たちの大好きな琥珀色の飲み物を作り出せたんだと思います。僕はこの人物を“奇跡の天才発明家”にはしたくありません。人生には登っていない山がたくさんあって、この作品を観た方が、自分の目の前にある山に、つい登りたくなってしまうような、親近感のある人物として造形できたらなと思っています。そしてドラマを見た皆さんにも『やってみなはれ』の言葉が届くといいな、なんて思ってます」。
伊集院氏は今回のドラマ化、内野が主演すると聞いて、「私も楽しみにしています。主人公は社員全員が反対している中でも決意し、ウイスキー造りに動き出した男です。今の言葉でいうと“誰にも見えなかったマーケットが一人だけ見えていた”、新しい時代のモノを見る目があったということです。皆さんがドラマをご覧になって、『ああ面白い人物が明治の時代にいたんだな』と思って一杯飲んでいただければと思います」と期待を寄せる。
中川順平プロデューサー(テレビ東京制作局ドラマ制作部)は「己の才覚とひたむきな努力、そして何よりも熱い情熱で、明治、大正、昭和を駆け抜け、それまで誰も成し得なかったことを実現した男の生涯。伊集院氏の原作小説には、現代を生きる我々には想像もつかない、破格のスケールを持った人物が描かれています。いつの間にか小さくまとまって生きることに馴らされた今の日本の私たちにとって、勇気と元気のエールとなる、そんなドラマにしたいと考えています」と企画意図を明かす。
ドラマは、鳥井をモデルにしつつ、一人の人間が新たな価値観を創造するという大きな夢を抱き、それを成し遂げるまでの物語を、仮名で構成するフィクションとして描いていく。共演者などの詳細は後日発表となる。
■あらすじ
明治12年。大阪船場・釣鐘町の一角で、米穀問屋「鳴江商店」を営む父・義兵衛と母・ちよの次男として生まれた鳴江萬治郎(内野)。13歳で薬種商を営む「小南理助商店」の丁稚奉公に出た萬治郎は、そこで洋酒と出会い、店主の理助とともに葡萄酒の開発に関わることに。数年後。20歳になった萬治郎は洋酒の商いを始めようと思い立ち、兄・千恵蔵から贈られた軍資金100円(現在の価値で100万円)を手に神戸へ向かう。ふと、港に停泊する豪華で巨大な客船に目を止めた萬治郎。自分が商いをどう進めるべきか。それを探すためには、ハイカラが集まるこの船に乗らなければならない。そう直感した彼は、思わず客船に乗り込む。そしてここでの出来事が、萬治郎の人生を大きく変えることになる。
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2018/04/06