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早坂暁さん最後の作品、『花へんろ』特別編 坂東龍汰、芦田愛菜、田中裕子が出演

 NHKは16日、昨年末に88歳で急逝した脚本家、早坂暁さんの最後の作品、昭和の名作『花へんろ』の特別編「春子の人形」(90分単発)を、今夏、BSプレミアムで放送することを発表した。自らの体験をもとにした、兄と妹との心揺さぶる物語。主人公・良介役はオーディションで選ばれた坂東龍汰に決定。ほかに、田中裕子芦田愛菜らが出演し、現代の早坂暁ドラマの世界を、新たにオリジナルで作り上げる。

脚本家・早坂暁さん(左)の最後の作品『花へんろ 特別編「春子の人形」』NHK・BSプレミアムで今夏放送。主演は坂東龍汰(右)

脚本家・早坂暁さん(左)の最後の作品『花へんろ 特別編「春子の人形」』NHK・BSプレミアムで今夏放送。主演は坂東龍汰(右)

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 昭和初期の四国、松山。お遍路道に沿った商家の軒下に、人形と一緒に赤ん坊が置き去りにされていた。生活苦のお遍路さんらしい。この女の子は春子と名づけられ、少年・良介の3歳違いの妹として仲睦まじく育てられた。やがて戦争が始まり、16歳の良介(坂東)は、海軍兵学校に合格して瀬戸内の海を渡った。思案した母親・静子(田中)は初めて春子に事実を告げた。「本当の兄妹ではない」と。兄にほのかな恋心を抱いていた春子(芦田)は無邪気に喜び、それを兄に伝えるために広島へ向かった。その翌日、原子爆弾が、上空でさく裂する。

 終戦後、故郷に戻った少年は、信じるものもなく、妹を亡くした喪失感にさいなまれる。やがて苦悩する少年は、海の見える丘で潮風に吹かれながら、ある決心をする。

 早坂さんは、13歳で亡くなった妹のことをずっと書くことができなかったそうだが、数年前から“これだけは未来のために書き残したい”と脚本に向き合い始め、病と闘いながら執筆を続けていた。途中から冨川元文氏にバトンタッチ、冨川氏が原稿を書き終えた2日後、この世を去った。人間の本質と社会を鋭い洞察力で描きつづけた早坂さんのいわば「人生の原点」を鮮やかに示す、遺作ともいうべきドラマとなる。

 主演する坂東は、2017年8月にデビュー後、ABC MART「NIKE AIR MAX KISS MY AIRS」のメインキャストに抜てきされ、CM、雑誌、PVなどで活躍。今年1月下旬から2月上旬に上演された舞台『三人姉妹はホントにモスクワに行きたがっているのか?』(作・演出:岩松了)に出演(初舞台)。音楽映画 『EVEN〜君に贈る歌〜』(6月2日公開)にも出演しており、劇中インディーズ・ロックバンド“EVEN(イーブン)”のメンバー(ギター・快役)としてメジャーデビューも控える。

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  • 脚本家・早坂暁さん(左)の最後の作品『花へんろ 特別編「春子の人形」』NHK・BSプレミアムで今夏放送。主演は坂東龍汰(右)
  • 脚本家・早坂暁さんの最後の作品『花へんろ 特別編「春子の人形」』NHK・BSプレミアムで今夏放送
  • NHK・BSプレミアムで今夏放送される単発ドラマ『花へんろ 特別編「春子の人形」』に主演する坂東龍汰

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