昨年、デビュー50周年を迎えた“ショーケン”こと、萩原健一(67)。音楽活動にも精力的に取り組む一方、俳優として活躍する萩原が自ら原案を手がけ、主演したヒューマンドラマ『明日への誓い』が25日、テレビ朝日系『日曜ワイド』(前10:00〜11:50)に登場する。本作に込めた特別な思いを聞いた。
本作は、元刑事という異色の経歴を持つ牧師・神谷将太郎(萩原)が、かつて自分が逮捕した元殺人犯・村田慎一(村上淳)と共に奇妙な旅を繰り広げる、ロードムービーの趣きもそなえたヒューマンドラマ。
将太郎は、亡き妻との約束を守って刑事を辞め、妻の実家である教会を継いで牧師となった男。ある日、彼のもとに服役を終えた元殺人犯・村田が訪ねて来る。村田は10年前、将太郎が刑事を辞めるきっかけを作った、“因縁の人物”でもあった。故郷の母親に顔を合わせる勇気がないから同行してほしいという村田の願いを聞き入れた将太郎だが、実は村田はある“企み”を隠していて…!? そんな村田の“罪”に気づいた将太郎は、彼を出頭させるべく旅を続けていく。
――この作品に込めた思いは?
【萩原健一】現在、脚本も原案も数篇、書きためているのですが、今回は原案を出したらどうか、というお誘いがあり、素直に提出させていただきました。“罪を憎んで人を憎まず”という言葉がありますが、やはり調書を取るうちに刑事も犯人を憎んでしまうことがあると思うんです。でも、憎しみからは何も生まれないのではないか。また、罪を犯したとしても、生まれたときからすべてが悪い人はいない。どこかで曲がってしまったわけだから、反省した犯人に、人生はやり直せる事を教える元刑事がいてもいいんじゃないかと思ったんです。
人間にとって幸せとは何なのか…。僕は、1日でもまっさらな日が過ごせればいいんじゃないかと思うんです。ここで出頭すれば刑期が短くなるというような陳腐な考えではなく、将太郎は村田に1日でも無垢な人間になって幸せに過ごしてほしいと願ったんですよね。
――撮影に入る前に、入念な読み合わせを重ねられたそうですが…?
【萩原】この作品は、脚本作りには非常に苦労しました。僕は最近、みんなが“楽”を選びすぎているような気がします。“夢”を追いかけず、“楽”を追いかけるというのはどうかなと思います。やはりキラリと光る作品は丁寧な作業から生まれるものであり、苦労を重ねてこそ育つものだと思います。この作品では脚本の作り方もそうですが、昨今の現場で忘れかけられがちな作業をもう一度やり直したらどうかなと思い、本読みやリハーサルもきちんと重ねていきました。
――娘・玲子役の笛木優子さん、元殺人犯・村田役の村上淳さんとの共演はいかがでしたか?
【萩原】これは私のクセなのかもしれないのですが、51年以上のキャリアがあっても、初日というのはどんな作品でもワンカット終わるまで穏やかではいられないんですよね…。ソワソワして、前の晩は眠れないんです。撮影初日、笛木優子さんとの長丁場のやりとりがあって心配していたのですが、娘との家族愛が感じられるシーンになりましたし、村田役の村上淳くんもすごく回転の速い人で、いい芝居をしてくれています。
――若者たちともめるシーンや列車を走りまくる場面もありますが、アクションはいかがでしたか?
【萩原】ライブもずっとやっているので体力は大丈夫! まぁ無理をしない程度に頑張っています(笑)。トレーニングはクランクインすると1時間しかできないのですが、インする前は毎朝2時間。起床したらストレッチして自転車を漕いで、お風呂に入る、という生活を送っていますね。
――そのエネルギーはどこから来るのでしょうか?
【萩原】やり残していることがいっぱいあるからですね。実はグループサウンズ解散後、脚本の勉強をしたいと思って…。今、まさにいろいろと企画を書きなぐっています。そういった、書き溜めたものを世に出してあげたいという思いがあるんですよね。
――視聴者へのメッセージをお願いします
【萩原】まだまだ見せまっせ〜(笑)! 50年の芸能活動で僕もいろいろな経験を積んできましたが、それを皆様にお見せするのは僕の性(さが)なのでしょうね!
■プロフィール
1950年生まれ。ザ・テンプターズのヴォーカリストとして1967年に16歳でデビュー。「神様お願い!」「エメラルドの伝説」など次々とヒット曲を飛ばして人気を得る。解散後、PYG(ピッグ)を結成。やがて音楽活動よりも映画監督を志すようになり、1972年の映画『約束』に、助監督として参加。しかし、主演俳優の降板を受けて、代役に抜てきされ、その演技が高く評価されたことを機に俳優へと本格的に転身する。『太陽にほえろ!』(1972年〜73年)のマカロニ刑事役や、水谷豊と共演した『傷だらけの天使』(74年〜75年)などで人気を博した。
本作は、元刑事という異色の経歴を持つ牧師・神谷将太郎(萩原)が、かつて自分が逮捕した元殺人犯・村田慎一(村上淳)と共に奇妙な旅を繰り広げる、ロードムービーの趣きもそなえたヒューマンドラマ。
将太郎は、亡き妻との約束を守って刑事を辞め、妻の実家である教会を継いで牧師となった男。ある日、彼のもとに服役を終えた元殺人犯・村田が訪ねて来る。村田は10年前、将太郎が刑事を辞めるきっかけを作った、“因縁の人物”でもあった。故郷の母親に顔を合わせる勇気がないから同行してほしいという村田の願いを聞き入れた将太郎だが、実は村田はある“企み”を隠していて…!? そんな村田の“罪”に気づいた将太郎は、彼を出頭させるべく旅を続けていく。
――この作品に込めた思いは?
【萩原健一】現在、脚本も原案も数篇、書きためているのですが、今回は原案を出したらどうか、というお誘いがあり、素直に提出させていただきました。“罪を憎んで人を憎まず”という言葉がありますが、やはり調書を取るうちに刑事も犯人を憎んでしまうことがあると思うんです。でも、憎しみからは何も生まれないのではないか。また、罪を犯したとしても、生まれたときからすべてが悪い人はいない。どこかで曲がってしまったわけだから、反省した犯人に、人生はやり直せる事を教える元刑事がいてもいいんじゃないかと思ったんです。
人間にとって幸せとは何なのか…。僕は、1日でもまっさらな日が過ごせればいいんじゃないかと思うんです。ここで出頭すれば刑期が短くなるというような陳腐な考えではなく、将太郎は村田に1日でも無垢な人間になって幸せに過ごしてほしいと願ったんですよね。
――撮影に入る前に、入念な読み合わせを重ねられたそうですが…?
【萩原】この作品は、脚本作りには非常に苦労しました。僕は最近、みんなが“楽”を選びすぎているような気がします。“夢”を追いかけず、“楽”を追いかけるというのはどうかなと思います。やはりキラリと光る作品は丁寧な作業から生まれるものであり、苦労を重ねてこそ育つものだと思います。この作品では脚本の作り方もそうですが、昨今の現場で忘れかけられがちな作業をもう一度やり直したらどうかなと思い、本読みやリハーサルもきちんと重ねていきました。
――娘・玲子役の笛木優子さん、元殺人犯・村田役の村上淳さんとの共演はいかがでしたか?
【萩原】これは私のクセなのかもしれないのですが、51年以上のキャリアがあっても、初日というのはどんな作品でもワンカット終わるまで穏やかではいられないんですよね…。ソワソワして、前の晩は眠れないんです。撮影初日、笛木優子さんとの長丁場のやりとりがあって心配していたのですが、娘との家族愛が感じられるシーンになりましたし、村田役の村上淳くんもすごく回転の速い人で、いい芝居をしてくれています。
――若者たちともめるシーンや列車を走りまくる場面もありますが、アクションはいかがでしたか?
【萩原】ライブもずっとやっているので体力は大丈夫! まぁ無理をしない程度に頑張っています(笑)。トレーニングはクランクインすると1時間しかできないのですが、インする前は毎朝2時間。起床したらストレッチして自転車を漕いで、お風呂に入る、という生活を送っていますね。
――そのエネルギーはどこから来るのでしょうか?
【萩原】やり残していることがいっぱいあるからですね。実はグループサウンズ解散後、脚本の勉強をしたいと思って…。今、まさにいろいろと企画を書きなぐっています。そういった、書き溜めたものを世に出してあげたいという思いがあるんですよね。
――視聴者へのメッセージをお願いします
【萩原】まだまだ見せまっせ〜(笑)! 50年の芸能活動で僕もいろいろな経験を積んできましたが、それを皆様にお見せするのは僕の性(さが)なのでしょうね!
■プロフィール
1950年生まれ。ザ・テンプターズのヴォーカリストとして1967年に16歳でデビュー。「神様お願い!」「エメラルドの伝説」など次々とヒット曲を飛ばして人気を得る。解散後、PYG(ピッグ)を結成。やがて音楽活動よりも映画監督を志すようになり、1972年の映画『約束』に、助監督として参加。しかし、主演俳優の降板を受けて、代役に抜てきされ、その演技が高く評価されたことを機に俳優へと本格的に転身する。『太陽にほえろ!』(1972年〜73年)のマカロニ刑事役や、水谷豊と共演した『傷だらけの天使』(74年〜75年)などで人気を博した。
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2018/03/12