「面白いと思ったら何でもやってしまう。役者だけれど、“面白い”が最強なんです」。そう語るのは、演劇ユニット・TEAM NACSのメンバーで俳優の大泉洋(44)。人気シリーズ『探偵はBARにいる3』(吉田照幸監督)が公開を迎え、最近ではプロモーションのためテレビ番組によく出演しているが、“俳優”の枠を越えて活躍し、爆笑を起こす姿をよく見かける。
先日行われた同作のイベントでは、「ずっとしゃべりたい」という理由から、大泉のみピンマイクをつけて登壇。どこにいても会場を盛り上げられるよう観客のことを考え、主演自ら率先してイベントを盛り上げてくれる姿を何度も見てきた。サービス精神旺盛な性格もあると思うが、そこまでする理由は「面白いなと思ったらやってしまう」という、生まれ持った性だった。
「“面白い”に勝てないんですよね。“かっこいい”はそこまで追求したいと思わないけれど、『そっちの方が面白いです』って言われたら何でもやってしまう。バラエティーもそうですし、特に自分のレギュラー番組だったらとことん。東京だと、『それはできません』と断ることもありますが、東京の方からすれば『大泉さん待ってください。ご自身の札幌のレギュラーではこんなことしていますよ』ってなりますよね(笑)。確かに、全身タイツはいてTEAM NACSのメンバーと人文字で数字カレンダーを作ったときは、メンバーの股間をここ(顔近く)に当てて持ったりしているわけ。これをやっておいて、『なんで東京のバラエティーでは物まねすらやってくれないんですか!』みたいなね(笑)。まぁ実際に東京のディレクターからそう言われたことはないんですけど、やっぱり自分のレギュラーでやる場合はわりきっちゃう。全力のバラエティーが見れるのは北海道だけという感じ。たまには地方でしか見れないものがあってもいいと思う。全てが東京じゃなくね」。
その思いは子どもの時から変わらないといい、「“面白い”が僕にはキラーワードですから。昔からずっと人を笑わすことしか考えていなかった。だったら芸人さんになったらいいって話だけれど、憧れがあった分、その道に入るのが怖い。今でこそこういう仕事ができているけれど、想像もしていなかったです。親にも『俺タレントになるから、役者になるから』とは言ってない。なんとなく、じわーっとなっちゃっただけ」と道のりを振り返る。
「今は面白いから続けているけれど、この仕事をやるとは思っていなかった。昔から夢とか持たない人だったんです。じわじわーっとなる以外には、僕がこの仕事をするのは無理でした。大学時代にアルバイトでテレビに出て、そこに『水曜どうでしょう』のディレクターがいたので、1回出たらそれがつながっちゃった。僕、恵まれているんですよね。『役者になるんだ』という大きな決断をしたことがない。この仕事じゃなかったら、なんにもできなかったなと思いますよ」。
じわじわーっと始めたからこその悩みを抱えた時期もあった。
「楽しくてここまでやってきているから、20代後半に本当にいいかなって考えたことはあります。もう普通の仕事には戻れないって。ありがたいことに、北海道で知名度も上がっちゃって、お袋からは『ちゃんとした仕事をしなさい』と言われていたけれど、ここからは芸能の仕事に本腰入れるしかないって思うわけです。でも、そのちょっと後くらいに『水曜どうでしょう』のレギュラー放送が終わってしまって、ヤバイっていう思いはありました。ディレクターから『辞めようと思う』って言われた日は寝られなかったです。これから食っていけるのかなって」。
当時の大泉の不安をよそに、その後も仕事は北海道で増え続けるが、順調だからこそ新たな悩みも出てくる。「30歳くらいのとき、北海道の人は延々に僕を見てくれるのかっていう思いに至ってくるんです。現状維持でいいやって思っていたけれど、そう思っている奴が現状維持できる甘い世界でもないってことで、もう一歩進まなければいけないと思って東京の仕事をするようになりました」。
そして、現在。『探偵はBARにいる』シリーズをはじめ、数々の映画で主演を張る全国区の人気俳優となったが、今も“面白い”を求める気持ちは変わらない。
よりいい作品にするため、同作には脚本になる前の段階から意見を出してきた。シリーズファンにはおなじみ、大泉演じる探偵が散々な目にあわされるシーンは、本人は口では嫌がりつつも、作品を面白くするため、冬の北海道でパンツ1枚になりながら熱演。前作『探偵はBARにいる2』(2013年)では、スキーのジャンプ台から吊られるシーンを自ら追加したと明かし、「しょうがないんですよね、僕は“面白い”の奴隷だから」と言い切る。
最後に、同作への思いを「やれる限りは続けたい。始めたことを終わらせたくないんです。だから北海道のバラエティーも終わらせたくない。このシリーズは、苦労してでも続けたいって思える作品」と力を込めた大泉。“面白い”への追求が続くように、探偵の活躍も続いていく。
先日行われた同作のイベントでは、「ずっとしゃべりたい」という理由から、大泉のみピンマイクをつけて登壇。どこにいても会場を盛り上げられるよう観客のことを考え、主演自ら率先してイベントを盛り上げてくれる姿を何度も見てきた。サービス精神旺盛な性格もあると思うが、そこまでする理由は「面白いなと思ったらやってしまう」という、生まれ持った性だった。
「“面白い”に勝てないんですよね。“かっこいい”はそこまで追求したいと思わないけれど、『そっちの方が面白いです』って言われたら何でもやってしまう。バラエティーもそうですし、特に自分のレギュラー番組だったらとことん。東京だと、『それはできません』と断ることもありますが、東京の方からすれば『大泉さん待ってください。ご自身の札幌のレギュラーではこんなことしていますよ』ってなりますよね(笑)。確かに、全身タイツはいてTEAM NACSのメンバーと人文字で数字カレンダーを作ったときは、メンバーの股間をここ(顔近く)に当てて持ったりしているわけ。これをやっておいて、『なんで東京のバラエティーでは物まねすらやってくれないんですか!』みたいなね(笑)。まぁ実際に東京のディレクターからそう言われたことはないんですけど、やっぱり自分のレギュラーでやる場合はわりきっちゃう。全力のバラエティーが見れるのは北海道だけという感じ。たまには地方でしか見れないものがあってもいいと思う。全てが東京じゃなくね」。
その思いは子どもの時から変わらないといい、「“面白い”が僕にはキラーワードですから。昔からずっと人を笑わすことしか考えていなかった。だったら芸人さんになったらいいって話だけれど、憧れがあった分、その道に入るのが怖い。今でこそこういう仕事ができているけれど、想像もしていなかったです。親にも『俺タレントになるから、役者になるから』とは言ってない。なんとなく、じわーっとなっちゃっただけ」と道のりを振り返る。
「今は面白いから続けているけれど、この仕事をやるとは思っていなかった。昔から夢とか持たない人だったんです。じわじわーっとなる以外には、僕がこの仕事をするのは無理でした。大学時代にアルバイトでテレビに出て、そこに『水曜どうでしょう』のディレクターがいたので、1回出たらそれがつながっちゃった。僕、恵まれているんですよね。『役者になるんだ』という大きな決断をしたことがない。この仕事じゃなかったら、なんにもできなかったなと思いますよ」。
じわじわーっと始めたからこその悩みを抱えた時期もあった。
「楽しくてここまでやってきているから、20代後半に本当にいいかなって考えたことはあります。もう普通の仕事には戻れないって。ありがたいことに、北海道で知名度も上がっちゃって、お袋からは『ちゃんとした仕事をしなさい』と言われていたけれど、ここからは芸能の仕事に本腰入れるしかないって思うわけです。でも、そのちょっと後くらいに『水曜どうでしょう』のレギュラー放送が終わってしまって、ヤバイっていう思いはありました。ディレクターから『辞めようと思う』って言われた日は寝られなかったです。これから食っていけるのかなって」。
当時の大泉の不安をよそに、その後も仕事は北海道で増え続けるが、順調だからこそ新たな悩みも出てくる。「30歳くらいのとき、北海道の人は延々に僕を見てくれるのかっていう思いに至ってくるんです。現状維持でいいやって思っていたけれど、そう思っている奴が現状維持できる甘い世界でもないってことで、もう一歩進まなければいけないと思って東京の仕事をするようになりました」。
そして、現在。『探偵はBARにいる』シリーズをはじめ、数々の映画で主演を張る全国区の人気俳優となったが、今も“面白い”を求める気持ちは変わらない。
よりいい作品にするため、同作には脚本になる前の段階から意見を出してきた。シリーズファンにはおなじみ、大泉演じる探偵が散々な目にあわされるシーンは、本人は口では嫌がりつつも、作品を面白くするため、冬の北海道でパンツ1枚になりながら熱演。前作『探偵はBARにいる2』(2013年)では、スキーのジャンプ台から吊られるシーンを自ら追加したと明かし、「しょうがないんですよね、僕は“面白い”の奴隷だから」と言い切る。
最後に、同作への思いを「やれる限りは続けたい。始めたことを終わらせたくないんです。だから北海道のバラエティーも終わらせたくない。このシリーズは、苦労してでも続けたいって思える作品」と力を込めた大泉。“面白い”への追求が続くように、探偵の活躍も続いていく。
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2017/12/03