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葵わかな、両極の魅力が“朝ドラ・ヒロイン女優”の資質

 平成29度後期のNHK連続テレビ小説第97作目『わろてんか』(月〜土 前8:00 総合ほか)のヒロイン・藤岡てん役に抜擢された若手女優・葵わかな。今年4月から慶應義塾大学総合政策学部に入学し、5月から来年3月まで行われる朝ドラの撮影と学業を両立させていく。同作は吉本興業創業者で女性興行師・吉本せいがモデルとなっているだけに、そのプレッシャーは過去の朝ドラ女優以上とも言われている。

連続テレビ小説第97作目『わろてんか』にヒロインに決まった葵わかな (C)ORICON NewS inc.

連続テレビ小説第97作目『わろてんか』にヒロインに決まった葵わかな (C)ORICON NewS inc.

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◆“ナチュラル”眉のショートヘアが印象的な葵、美少女ぶりがCMで注目

 『わろてんか』は、明治の後半から第二次世界大戦直後の大阪が舞台。藤岡てんが、ひょんなことから小さな寄席経営をはじめ、日本で初めて“笑い”をビジネスにした女性と言われるまでになるまでのストーリー。主人公のてんは、京都の老舗薬種問屋「藤岡屋」の長女。いつも周りを朗らかにしながら自分もよく笑う、いわゆる笑い上戸(=ゲラ)で、強く、明るく、ありのまま、天真爛漫に人生を突き進む。脚本は、ドラマ『学校のカイダン』(日本テレビ系)『働きマン』(同系)『美女か野獣』(フジテレビ系)、映画『僕等がいた』『ホットロード』『アオハライド』などを手掛けた吉田智子氏が担当する。

 葵は、神奈川県出身の18歳。2009年に「天然水」のCMでデビュー。映画『陽だまりの彼女』のヒロイン・上野樹里の中学生時代役で話題となり、その後も『東京海上日動火災保険』や『ヤマザキナビスコ』のCMで「この美少女は誰?」と注目を集めた。映画『ホラーの天使(2016年公開)やドラマ『女優堕ち』(BS朝日/2016年放送)などに出演。太めの“ナチュラル”眉に爽やかなショートヘア、愛らしい笑顔が印象的だ。

 同番組会見で葵は「ヒロインという大役に決め手いただいたというのが自分でも受け止めきれず…きのう聞いたものでまだ夢のよう」(2017年3月9日/ORICON NEWSより)と出演を喜んだ。その一方で、「至らないところもあると思うし、絶対乗り切ってみせるみたいなことは言えませんが、少しずつ成長しながら見てくださる方に笑顔を届けられるように精一杯頑張っていきたい」と気を引き締めた。

◆前期・朝ドラ主演の有村架純との知名度ギャップもNHKの狙い

 ブレイク間違いなし、新たなシンデレラガール誕生と手放しで喜びたいところだが、今回葵が乗り越えなければいけないプレッシャーは、過去の朝ドラ主演女優以上かもしれない。上智大学文学部新聞学科教授・碓井広義氏は、その理由をこう説明する。「朝ドラはこれまでも実在の人物を主人公に、数々の作品を発表してきましたが、今回の主人公は特別です。何と言っても吉本興業の創業者・吉本せいなんですから。たじろいでしまっても仕方ないと思います」

 NHKの大阪制作で、主役が大阪の笑いの文化を創ったゴッドマザーとなれば、「吉本せいとは一体どんな人物なのか?」と世間の興味関心もケタ違いに大きくなるに違いない。18歳の葵に、その重圧は背負えるものなのだろうか。「世間的には、葵さんの知名度はまだまだでしょう。しかし私はそれがいいと思っています。中途半端に知られている人ではダメ。制作サイドも、オリジナルな人物像を作りたいと思っているでしょうし、明るくて芯の強さを感じさせる葵さんなら、それができると確信したから選んだのだと思います」(碓井氏)

 番組会見で葵の起用理由について制作統括の後藤高久氏は、「若いけど大人、キュートだけど強い、笑顔だけどコワい…そんな両極の魅力で周りの人を虜にしてしまう、これぞヒロイン藤岡てんそのものの資質を持った女優」(2017年3月9日/ORICON NEWSより)と説明していた。どんな演技を見せるのか、今から興味津々だが、奇しくも前クールは有村架純主演の『ひよっこ』。バリバリの人気女優の後だけに、そのギャップもまたNHKの狙い通りかもしれない。

(コンフィデンス 17年3月20日号掲載)

提供元:CONFIDENCE

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