米アカデミー賞で最多14ノミネートを獲得したミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』(24日公開)。映画を彩る音楽やダンスはもちろん、夢を見続けることの難しさを描いた深みのあるストーリー展開を称賛する声も多い。『セッション』(14年)で一躍注目を集め、同作では脚本も担当したデイミアン・チャゼル監督(32)と主演のライアン・ゴズリング(36)は、熱狂の声を受けて「こういう映画を観たいっていう人が大勢いたっていうことは、僕たちにとって励みになった」と明かしている。
夢をかなえたい人々が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミア(エマ・ストーン)は女優を目指していたが、オーディションに落ち続ける日々。ある日、いつか自分の店を持つことを夢見るジャズ・ピアニストのセバスチャン(ゴズリング)と恋に落ち、互いの夢を応援し合うが…。
オスカー前哨戦といわれるゴールデン・グローブ賞では、ノミネートされた7部門を制覇する最多受賞を達成し、各国での映画賞受賞数は約140超え。『第89回アカデミー賞』では、作品賞をはじめ、監督賞、主演男優賞、主演女優賞を含め13部門14ノミネートを果たし、現地時間26日に開催される授賞式でも本命視されている。
チャゼル監督が「資金集めのときに『ミュージカルは人気がない、認められないよ』と何度も言われてきた」と明かすほど敬遠されがちなジャンルだが、同作はファンタジーと現実のバランスのとり方が絶妙。オープニングから高速道路で繰り広げられるミュージカルパートで異空間に引き込んだかと思いきや、夢を追うだけではうまくいかない苦い現実も真正面から描かれる。
チャゼル監督が目指したのは「ほかに類を見ない“高揚感”」。それと同時に「現実的で誠実なストーリーが必要だと考えたんだ。幻想とリアルの組み合わせ」と語り、同作のためにミュージカル映画の研究を重ねてきた。
ゴズリングは歌・ピアノ・ダンスの特訓を3ヶ月積み、全編吹き替えなしで熱演。『きみに読む物語』(04年)、『ラースと、その彼女』(07年)、『ドライヴ』(11年)など幅広い作品に出演してきたが、同作をきっかけにある変化があったという。
「今までは、僕が観たい映画を作りたいという気持ちでいたんだ。観客が何を望んでいるか、さっぱりわからなかったから。でも、『ラ・ラ・ランド』は観客を意識して作ったのと同時に、僕たちも見たいと思う映画を作ったんだ。観客の体験のことも考えたし、デイミアンはそこのバランスをうまくとることができる。リピーターが大勢いたり、観客の反応が多かったので、世界観が受け入れられたのは僕たちにとって励みになったよ」。
新作でもゴズリングとのタッグが報じられているチャゼル監督も「同じ思いだ」とうなずきつつ、「自分が観たいものを作りたいし、観客が大スクリーンで観たくなるような映画を作りたい。今の大スクリーン向けの映画は、誰が決めたのかわからないけれど定義が狭くなっている。劇場で観たとなるとスーパーヒーローものかリブートされたものや、アニメ。そうじゃなくて、僕は小さいできごとを大きく広げて大スクリーン向けにすることにワクワクするんだ」。観客と共鳴する作品を。その思いが今、世界中の人々の心を動かしている。
夢をかなえたい人々が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミア(エマ・ストーン)は女優を目指していたが、オーディションに落ち続ける日々。ある日、いつか自分の店を持つことを夢見るジャズ・ピアニストのセバスチャン(ゴズリング)と恋に落ち、互いの夢を応援し合うが…。
オスカー前哨戦といわれるゴールデン・グローブ賞では、ノミネートされた7部門を制覇する最多受賞を達成し、各国での映画賞受賞数は約140超え。『第89回アカデミー賞』では、作品賞をはじめ、監督賞、主演男優賞、主演女優賞を含め13部門14ノミネートを果たし、現地時間26日に開催される授賞式でも本命視されている。
チャゼル監督が「資金集めのときに『ミュージカルは人気がない、認められないよ』と何度も言われてきた」と明かすほど敬遠されがちなジャンルだが、同作はファンタジーと現実のバランスのとり方が絶妙。オープニングから高速道路で繰り広げられるミュージカルパートで異空間に引き込んだかと思いきや、夢を追うだけではうまくいかない苦い現実も真正面から描かれる。
チャゼル監督が目指したのは「ほかに類を見ない“高揚感”」。それと同時に「現実的で誠実なストーリーが必要だと考えたんだ。幻想とリアルの組み合わせ」と語り、同作のためにミュージカル映画の研究を重ねてきた。
ゴズリングは歌・ピアノ・ダンスの特訓を3ヶ月積み、全編吹き替えなしで熱演。『きみに読む物語』(04年)、『ラースと、その彼女』(07年)、『ドライヴ』(11年)など幅広い作品に出演してきたが、同作をきっかけにある変化があったという。
「今までは、僕が観たい映画を作りたいという気持ちでいたんだ。観客が何を望んでいるか、さっぱりわからなかったから。でも、『ラ・ラ・ランド』は観客を意識して作ったのと同時に、僕たちも見たいと思う映画を作ったんだ。観客の体験のことも考えたし、デイミアンはそこのバランスをうまくとることができる。リピーターが大勢いたり、観客の反応が多かったので、世界観が受け入れられたのは僕たちにとって励みになったよ」。
新作でもゴズリングとのタッグが報じられているチャゼル監督も「同じ思いだ」とうなずきつつ、「自分が観たいものを作りたいし、観客が大スクリーンで観たくなるような映画を作りたい。今の大スクリーン向けの映画は、誰が決めたのかわからないけれど定義が狭くなっている。劇場で観たとなるとスーパーヒーローものかリブートされたものや、アニメ。そうじゃなくて、僕は小さいできごとを大きく広げて大スクリーン向けにすることにワクワクするんだ」。観客と共鳴する作品を。その思いが今、世界中の人々の心を動かしている。
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2017/02/23