最近、ポスト・大久保佳代子と言われ、絶妙に“オンナ”をウリにしている女芸人がいる。お笑いコンビ・相席スタートの山崎ケイだ。『THE MANZAI』(フジテレビ系)や『M‐1グランプリ』(テレビ朝日系)などのさまざまな年末特番にも出演し、“ちょうどいいブス”というキャラで確かな爪痕を残している。
◆“ちょうどいいのブス”を感じさせるリアルなコント
相席スタートの結成は2013年、相方の山添寛(30)が“ちょうどいい感じのブス”を演じる山崎ケイ(33)に突っ込むという(最近は逆もある)、男女の恋愛関係をネタにしたコント、漫才で活動する男女のお笑いコンビである。その実力もなかなかのもので、結成した2013年には『THE MANZAI』認定漫才師50組に選ばれ、今年の『M‐1グランプリ』でも準決勝に進出したほど。漫才の中身はと言うと、まずは(山崎)「お隣よろしいですか?」、(山添)「どうぞ」、(ふたり)「相席スタートです」と始まり、最後は山崎のボケに対して(山添)「お席外させていただきます」と締めるというパターンなのだが、内容は下ネタ満載で、山崎自ら「ちょうどいいブスのエロさは異常」「酔ったらヤレそうなブス」などといった下品な発言(ボケ?)を連発している。
さらには「目を細めてみれば山口智子」などの自虐ネタもあるのだが、確かにそのルックスは、本人も言うように「美人ではないが、ブスではない」。実際、大竹まことの『ゴールデンラジオ』(文化放送)に出演してメガネをはずしたときには、光浦靖子に「山口智子に似てる!0.1秒くらい」と言われるくらいの美貌はあるようだし、また下品な発言をしても不思議と嫌悪感がなく、逆に(この女ならありそうな話だな)という生々しさのほうが先に立つ。まさにネタにあるように、「合コンで、最初はどうでもいいが酔えばヤレそう」なタイプに見えるのだ。また、「マジメそうだけど実はエロいデリヘル嬢」を演じた際には、驚くほどのリアル感があった。
◆同業者、さらには人気俳優すらも困惑する山崎のいい女テクニック
そんな山崎の支持者はお笑い界にも多く、トータルテンボス・藤田憲右からは「自分でいい感じのブスという絶妙なラインのことを言う」、ピスタチオ・伊地知大樹からは「顔は全然なのにいいオンナ感を出しているし、いい女に見えてしまう」、相方の山添からも「相方というより“女性”で、もがけばもがくほどハマる沼のような人」などと評されている。
さらに山崎は、『アメト――ク!』(テレビ朝日系)の「いい女の雰囲気出している芸人」に大久保佳代子、渡辺直美らとともに出演し、ゲストの綾野剛を「酔ったフリ、してあげようか?」などと困惑させ、大久保を食う勢いで「いかに自分がいい女か」をアピールし、名を挙げたのだ。
◆一歩間違えれば批判の対象にも…“オンナ”をウリにできる希少な芸人
実際に男性視聴者が考える、“いい女”とはどういう女性なのか。大久保のように飾らず、どうしようもないブスというわけでもなく、お互いに酔ったりすればなんだかいい女に見えてきそうだな…くらいの女ということだろう。決して“ルックスのいい女”ではない。大久保がいい女なのは、そうした色気を自然に出してくるし、たとえ過剰であったとしても、そのぶんきちんと笑いに昇華できているからなのだ。そうではない形で自己を演出しすぎると、「芸人のくせに」と反感を買ってバッシングされたり、炎上の対象になってしまうところがまた、女性芸人の難しさでもある。
“ブサイク”や“ぽっちゃり”をウリにする女芸人はたくさんいるが、大久保のように“いい女”をウリにできるのは貴重な存在だ。しかも山崎の場合は、男女ともに「ひょっとしたらいい女かも」と思わせることができる“ちょうどよさ”があり、山口智子似というネタも持っている。ましてや早稲田大学第一文学部卒業という才女であれば、トークしだいでは“ちょっと頭のいいメガネ美人”キャラも加味できる。年末年始の活躍振りから見ても、今年上半期の各局番組出演数は飛躍的に増加することは間違いなく、2016年のブレイク芸人の最右翼となる可能性は充分にありそうだ。
(文:五目舎)
◆“ちょうどいいのブス”を感じさせるリアルなコント
相席スタートの結成は2013年、相方の山添寛(30)が“ちょうどいい感じのブス”を演じる山崎ケイ(33)に突っ込むという(最近は逆もある)、男女の恋愛関係をネタにしたコント、漫才で活動する男女のお笑いコンビである。その実力もなかなかのもので、結成した2013年には『THE MANZAI』認定漫才師50組に選ばれ、今年の『M‐1グランプリ』でも準決勝に進出したほど。漫才の中身はと言うと、まずは(山崎)「お隣よろしいですか?」、(山添)「どうぞ」、(ふたり)「相席スタートです」と始まり、最後は山崎のボケに対して(山添)「お席外させていただきます」と締めるというパターンなのだが、内容は下ネタ満載で、山崎自ら「ちょうどいいブスのエロさは異常」「酔ったらヤレそうなブス」などといった下品な発言(ボケ?)を連発している。
さらには「目を細めてみれば山口智子」などの自虐ネタもあるのだが、確かにそのルックスは、本人も言うように「美人ではないが、ブスではない」。実際、大竹まことの『ゴールデンラジオ』(文化放送)に出演してメガネをはずしたときには、光浦靖子に「山口智子に似てる!0.1秒くらい」と言われるくらいの美貌はあるようだし、また下品な発言をしても不思議と嫌悪感がなく、逆に(この女ならありそうな話だな)という生々しさのほうが先に立つ。まさにネタにあるように、「合コンで、最初はどうでもいいが酔えばヤレそう」なタイプに見えるのだ。また、「マジメそうだけど実はエロいデリヘル嬢」を演じた際には、驚くほどのリアル感があった。
◆同業者、さらには人気俳優すらも困惑する山崎のいい女テクニック
そんな山崎の支持者はお笑い界にも多く、トータルテンボス・藤田憲右からは「自分でいい感じのブスという絶妙なラインのことを言う」、ピスタチオ・伊地知大樹からは「顔は全然なのにいいオンナ感を出しているし、いい女に見えてしまう」、相方の山添からも「相方というより“女性”で、もがけばもがくほどハマる沼のような人」などと評されている。
さらに山崎は、『アメト――ク!』(テレビ朝日系)の「いい女の雰囲気出している芸人」に大久保佳代子、渡辺直美らとともに出演し、ゲストの綾野剛を「酔ったフリ、してあげようか?」などと困惑させ、大久保を食う勢いで「いかに自分がいい女か」をアピールし、名を挙げたのだ。
◆一歩間違えれば批判の対象にも…“オンナ”をウリにできる希少な芸人
実際に男性視聴者が考える、“いい女”とはどういう女性なのか。大久保のように飾らず、どうしようもないブスというわけでもなく、お互いに酔ったりすればなんだかいい女に見えてきそうだな…くらいの女ということだろう。決して“ルックスのいい女”ではない。大久保がいい女なのは、そうした色気を自然に出してくるし、たとえ過剰であったとしても、そのぶんきちんと笑いに昇華できているからなのだ。そうではない形で自己を演出しすぎると、「芸人のくせに」と反感を買ってバッシングされたり、炎上の対象になってしまうところがまた、女性芸人の難しさでもある。
“ブサイク”や“ぽっちゃり”をウリにする女芸人はたくさんいるが、大久保のように“いい女”をウリにできるのは貴重な存在だ。しかも山崎の場合は、男女ともに「ひょっとしたらいい女かも」と思わせることができる“ちょうどよさ”があり、山口智子似というネタも持っている。ましてや早稲田大学第一文学部卒業という才女であれば、トークしだいでは“ちょっと頭のいいメガネ美人”キャラも加味できる。年末年始の活躍振りから見ても、今年上半期の各局番組出演数は飛躍的に増加することは間違いなく、2016年のブレイク芸人の最右翼となる可能性は充分にありそうだ。
(文:五目舎)
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2016/01/08