女優の本田翼と山本美月が主演し、作家・湊かなえ氏のベストセラー小説『少女』を実写映画化することが4日、わかった。女子高生の死生観を描く衝撃作での主演に本田は「これまで演じてきた役は明るいキャラクターが多かったので、正直少し不安だったのですが『チャンスだ!』と思いました」。山本も「これまで明るいキャラクターを演じさせていただくことが多かったので、いろいろな感情を表現することにすごくプレッシャーを感じていました」とコメント。現在23歳の本田と24歳の山本が、思春期まっただ中の高校2年生役に臨む。すでに撮影は終了し、編集に入っている。完成は3月頃、公開は2016年秋予定。
同作は、『第6回本屋大賞』受賞や映画化などで湊氏の出世作となった『告白』の次に発表された作品。心に闇を抱える高校2年生・由紀と敦子が主人公になり、「人が死ぬ瞬間」を見たいという欲望と願望を胸にするふたりが過ごした夏休みが、それぞれの視点で描かれる。メガホンをとるのは『しあわせのパン』(2012年)『ぶどうのなみだ』(2014年)『繕い断つ人』(2015年)など映像の細部にこだわり独特の雰囲気を醸し出す三島有紀子監督。
本田が演じる由紀は、親友の敦子から見ても、何を考えているのかつかめないところがある女子高生。家族とともに痴呆症の祖母の介護をしているが、ある一件から祖母によって左手に一生消えない傷を負わされ、祖母に対して憎悪と嫌悪感を抱いている。山本演じる敦子は、天真爛漫で少しだけ空気が読めないところがある女の子。過去にいじめられた経験があり、過度の不安症から人の悪意に触れると過呼吸になってしまうことがある。
明るいキャラクターで知られる本田は、今作では知的で繊細でどこかミステリアスな役どころに初挑戦。「撮影中は毎日、監督から“挑戦状”を貰っている感覚(笑)。けっこう難しい“挑戦状”を受け取ることもあって、監督のおっしゃっていることを上手く飲み込めないときは、とても苦しくて『どうしたら監督と同じ方向を向けるんだろう』と悩ましく思っていました」(本田)と撮影現場での苦悩を明かす。一方、山本は、撮影について「個人的にミステリー作品が大好きなのですが、この作品はミステリー要素のなかに人間味を強く感じる作品。楽しみながら演じることができました」と語っている。
プロデューサーは、20代のふたりを女子高生役で起用した理由について「等身大の女性が演じるよりも、一度その世代を通過してきた経験があったほうが、少女から大人の女性へ成長していく様子をよりリアルに表現してもらえるのではないか」とコメントしている。
本田と山本の共演は今作で4度目。お互いの印象を本田は「もとからサバサバしている性格だということは知っていましたが、今回一緒に演じてみて、すごく研究熱心で本当に人を良く見ているなと思いました。ひとつの事に対する集中力がすごいんです」。山本は「ここまでしっかりと一緒に演じるのは初めてでした。いい意味で『マイペース』というお話を聞いていたので、どんな感じなのかな? と思っていましたが(笑)。現場ではいろいろな話をしたり、待ち時間にゲームをしたりして楽しく過ごせました」と明かした。
そんなふたりについて湊氏は「本田さんの演じた『由紀』というキャラクターは、誰よりも強くて、誰よりも弱い……無理をして強さを押し出している女の子です。最初に本田さんが演じると聞いたときから、『ぴったり!』だと思っていました。山本さん演じる『敦子』は、『由紀』とは反対に本当は強いけれど、一見ふわふわした感じで……弱さのなかに自分を隠している子。山本さんのイメージとも相まって、敦子に合っているなと感じました。『少女』を再読すると、おふたりのイメージをあてはめながら読んでしまう程です」と太鼓判を押している。
同作は、『第6回本屋大賞』受賞や映画化などで湊氏の出世作となった『告白』の次に発表された作品。心に闇を抱える高校2年生・由紀と敦子が主人公になり、「人が死ぬ瞬間」を見たいという欲望と願望を胸にするふたりが過ごした夏休みが、それぞれの視点で描かれる。メガホンをとるのは『しあわせのパン』(2012年)『ぶどうのなみだ』(2014年)『繕い断つ人』(2015年)など映像の細部にこだわり独特の雰囲気を醸し出す三島有紀子監督。
本田が演じる由紀は、親友の敦子から見ても、何を考えているのかつかめないところがある女子高生。家族とともに痴呆症の祖母の介護をしているが、ある一件から祖母によって左手に一生消えない傷を負わされ、祖母に対して憎悪と嫌悪感を抱いている。山本演じる敦子は、天真爛漫で少しだけ空気が読めないところがある女の子。過去にいじめられた経験があり、過度の不安症から人の悪意に触れると過呼吸になってしまうことがある。
明るいキャラクターで知られる本田は、今作では知的で繊細でどこかミステリアスな役どころに初挑戦。「撮影中は毎日、監督から“挑戦状”を貰っている感覚(笑)。けっこう難しい“挑戦状”を受け取ることもあって、監督のおっしゃっていることを上手く飲み込めないときは、とても苦しくて『どうしたら監督と同じ方向を向けるんだろう』と悩ましく思っていました」(本田)と撮影現場での苦悩を明かす。一方、山本は、撮影について「個人的にミステリー作品が大好きなのですが、この作品はミステリー要素のなかに人間味を強く感じる作品。楽しみながら演じることができました」と語っている。
プロデューサーは、20代のふたりを女子高生役で起用した理由について「等身大の女性が演じるよりも、一度その世代を通過してきた経験があったほうが、少女から大人の女性へ成長していく様子をよりリアルに表現してもらえるのではないか」とコメントしている。
本田と山本の共演は今作で4度目。お互いの印象を本田は「もとからサバサバしている性格だということは知っていましたが、今回一緒に演じてみて、すごく研究熱心で本当に人を良く見ているなと思いました。ひとつの事に対する集中力がすごいんです」。山本は「ここまでしっかりと一緒に演じるのは初めてでした。いい意味で『マイペース』というお話を聞いていたので、どんな感じなのかな? と思っていましたが(笑)。現場ではいろいろな話をしたり、待ち時間にゲームをしたりして楽しく過ごせました」と明かした。
そんなふたりについて湊氏は「本田さんの演じた『由紀』というキャラクターは、誰よりも強くて、誰よりも弱い……無理をして強さを押し出している女の子です。最初に本田さんが演じると聞いたときから、『ぴったり!』だと思っていました。山本さん演じる『敦子』は、『由紀』とは反対に本当は強いけれど、一見ふわふわした感じで……弱さのなかに自分を隠している子。山本さんのイメージとも相まって、敦子に合っているなと感じました。『少女』を再読すると、おふたりのイメージをあてはめながら読んでしまう程です」と太鼓判を押している。
コメントする・見る
2016/01/05