初回放送の平均視聴率が21.2%と高視聴率で発進したNHK連続テレビ小説『あさが来た』で、主人公・白岡あさの子供時代を演じた子役・鈴木梨央の演技が「かわいすぎる」「朝からこの笑顔を見られるだけで幸せ」などと、絶賛されている。これまで同学年である芦田愛菜の影に隠れていた印象もあったが、ここにきて一気に大ブレイクの気配。果たして鈴木梨央はこのままトップ子役の座に駆け登るのか。
◆幅の広い演技力は、同世代の子役たちの中でもピカイチ
鈴木梨央は2005年生まれの現在10歳、2010年に5歳で子役デビューした。2013年のNHK大河ドラマ『八重の桜』で、主人公・綾瀬はるかの子供時代を演じて注目を浴びた。『Woman』(日本テレビ系)では満島ひかりの子供役、『明日、ママがいない』(同系)では憧れの芦田愛菜と共演し、今年は土曜の深夜ドラマ『お兄ちゃん、ガチャ』(同系)の主演を果たすなど、まさに順風満帆な子役人生を歩み始めている。ドラマを観てない人でも、一連のCM、『トヨタ・ノア』のジャイ子の娘役だった冷めた少女、『auスマートバリュー』の“おとくちゃん”、現在放送中の『ポカリスエット』の吉田羊と母娘役で共演している子、と言えば思い当たるかもしれない。NHKのドラマのように、おさげ頭がよく似合う古き良き日本の少女から、どこか影も裏もあるような屈折した現代ドラマの少女役、さらには明るく快活なCMまで、幅の広い演技を見事にこなす鈴木梨央。その実力は同世代の子役たちの中でもピカイチと言ってもいいだろう。
最近はバラエティ番組にも出演し、『しゃべくり007』(日本テレビ系)では、絢香の『三日月』を大人顔負けの歌唱力で歌い上げた。ちなみに彼女は、東日本大震災の復興ソング「親と子の「花は咲く」」で、すでにCDデビューを果たしている。また、アニメ映画『リトルプリンス 星の王子さま』では日本語吹き替え版の声優を務め、『第68回カンヌ国際映画祭』で日本史上最年少の主演女優としてカンヌデビューも果たしているのだ。
◆子役というより将来の“名女優”を目指す、若き逸材
こうした実績からも、同世代のなかでは勢いのある子役といったイメージがあるが、芦田愛菜や谷花音、本田望結などと比べると注目されたのは最近のこと。どちらかというと出遅れた“遅咲き”の子役といった感もある。芦田のデビューは2009年で鈴木より1年早いだけだが、5歳から破竹の勢いで人気を獲得してきた芦田と比較すると、視聴者からの親近感、認知度の点でも見劣りするのは否めない。しかし逆に、幼少時のイメージが強く染みついてないぶんフレッシュな魅力があるとの見方もできる。
注目度や評価が高まる鈴木梨央だが、賞味期限が短く常にポジション争奪戦が行なわれている子役業界だけに、このまま大ブレイクするかと言えば、そう簡単ではないだろう。子役自体がそもそも“期間限定”のもので、需要と寿命が短い。子役で人気を博した後に成功している元子役は極めて稀なケースで、人気絶頂から一気に転落することもある。ただ鈴木の場合、いわゆる“子ども子どもした”演技に依存せず、大人っぽい演出や、演技に対する意識の高さのようなものを感じさせるので、周囲の助言や本人の努力次第では、これからもまだまだ実力を伸ばしていく可能性はありそうだ。
そんな鈴木梨央に、“ポスト○○”というキャッチフレーズをつけるとしたらどうだろうか。人気子役とはいえ、“ポスト芦田愛菜”ではあまりに安直。あえて言えば、子役デビュー後、現在も女優として活躍しているという意味で“ポスト井上真央”、もしくは時代劇のカツラ姿も似合いそうなので“ポスト宮崎あおい”、といったところだろうか。いずれにせよ鈴木梨央には、子役というより将来の“名女優”を目指す、若き逸材であることには間違いなさそうだ。
(文:五目舎)
◆幅の広い演技力は、同世代の子役たちの中でもピカイチ
鈴木梨央は2005年生まれの現在10歳、2010年に5歳で子役デビューした。2013年のNHK大河ドラマ『八重の桜』で、主人公・綾瀬はるかの子供時代を演じて注目を浴びた。『Woman』(日本テレビ系)では満島ひかりの子供役、『明日、ママがいない』(同系)では憧れの芦田愛菜と共演し、今年は土曜の深夜ドラマ『お兄ちゃん、ガチャ』(同系)の主演を果たすなど、まさに順風満帆な子役人生を歩み始めている。ドラマを観てない人でも、一連のCM、『トヨタ・ノア』のジャイ子の娘役だった冷めた少女、『auスマートバリュー』の“おとくちゃん”、現在放送中の『ポカリスエット』の吉田羊と母娘役で共演している子、と言えば思い当たるかもしれない。NHKのドラマのように、おさげ頭がよく似合う古き良き日本の少女から、どこか影も裏もあるような屈折した現代ドラマの少女役、さらには明るく快活なCMまで、幅の広い演技を見事にこなす鈴木梨央。その実力は同世代の子役たちの中でもピカイチと言ってもいいだろう。
最近はバラエティ番組にも出演し、『しゃべくり007』(日本テレビ系)では、絢香の『三日月』を大人顔負けの歌唱力で歌い上げた。ちなみに彼女は、東日本大震災の復興ソング「親と子の「花は咲く」」で、すでにCDデビューを果たしている。また、アニメ映画『リトルプリンス 星の王子さま』では日本語吹き替え版の声優を務め、『第68回カンヌ国際映画祭』で日本史上最年少の主演女優としてカンヌデビューも果たしているのだ。
◆子役というより将来の“名女優”を目指す、若き逸材
こうした実績からも、同世代のなかでは勢いのある子役といったイメージがあるが、芦田愛菜や谷花音、本田望結などと比べると注目されたのは最近のこと。どちらかというと出遅れた“遅咲き”の子役といった感もある。芦田のデビューは2009年で鈴木より1年早いだけだが、5歳から破竹の勢いで人気を獲得してきた芦田と比較すると、視聴者からの親近感、認知度の点でも見劣りするのは否めない。しかし逆に、幼少時のイメージが強く染みついてないぶんフレッシュな魅力があるとの見方もできる。
注目度や評価が高まる鈴木梨央だが、賞味期限が短く常にポジション争奪戦が行なわれている子役業界だけに、このまま大ブレイクするかと言えば、そう簡単ではないだろう。子役自体がそもそも“期間限定”のもので、需要と寿命が短い。子役で人気を博した後に成功している元子役は極めて稀なケースで、人気絶頂から一気に転落することもある。ただ鈴木の場合、いわゆる“子ども子どもした”演技に依存せず、大人っぽい演出や、演技に対する意識の高さのようなものを感じさせるので、周囲の助言や本人の努力次第では、これからもまだまだ実力を伸ばしていく可能性はありそうだ。
そんな鈴木梨央に、“ポスト○○”というキャッチフレーズをつけるとしたらどうだろうか。人気子役とはいえ、“ポスト芦田愛菜”ではあまりに安直。あえて言えば、子役デビュー後、現在も女優として活躍しているという意味で“ポスト井上真央”、もしくは時代劇のカツラ姿も似合いそうなので“ポスト宮崎あおい”、といったところだろうか。いずれにせよ鈴木梨央には、子役というより将来の“名女優”を目指す、若き逸材であることには間違いなさそうだ。
(文:五目舎)
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2015/10/20