昨年デビュー10周年を迎えた韓国出身の歌手で俳優のリュ・シウォンが、3年ぶりに日本でアルバム『AGAIN』を発売。ドラマ『美しき日々』でチェ・ジウと共演し、ぺ・ヨンジュンやイ・ビョンホンといった韓国出身の俳優らと共に日本で空前の韓流ブームを巻き起こしたのも今は昔。そんな彼が、これまでの日本での活動や韓流ブーム当時を振り返り語った。
◆僕の30代は、ほぼ日本で過ごしたと言えますね(笑)
――日本で11年も活動していると聞くと、もうそんなに経ったのかと驚きます。リュ・シウォンさん自身にとっては、この11年は長かったですか? それとも短かったですか?
【リュ・シウォン】 長かったです。僕が最初に日本に来たのは2004年だったんですが、当時は、これがどれくらい続くのか? と少し懐疑的でしたね。その頃はいわゆる“韓流ブーム”だったので、それは2、3年で終わるのではないかと思っていました。でも、個人的には、せっかく日本で活動するからには一生懸命やりたいと思って頑張りました。その結果、こうして11年目を迎えることができ、コンサートの回数も通算100回を超えるまでになった。その間に、日本を外国とは思えないくらい親近感が沸いてきました。
――リュ・シウォンは、“韓流ブーム”を牽引してきたおひとりでが、当時の人気をご自身は、どう捉えていたんですか?
【シウォン】 当時はNHKでドラマ『美しき日々』が放送されていたので、何か考える間もないくらい忙しかったです。最近の韓国のアイドルは、あらかじめ準備をして日本に進出していますが、あの頃の僕やぺ・ヨンジュンさん、イ・ビョンホンさん、パク・ヨンハさんは、『美しき日々』や『冬のソナタ』といったドラマが突然日本でブームになり、何の準備をする間もなく、急に来ることになったので(笑)。僕らは日本のことがわからないのに、日本のみなさんは僕らのことを好きでいてくれる。だから、嬉しくはあったんですが、これは何なんだろう? というのが正直な気持ちでした(笑)。ただ、そのとき僕が早めに決めたのは、日本でCDを発売しようということ。そうすることで、少しでもこのブームを長く続けていけるようにということを考えたんです。そのために、韓国でやっていた番組MCの仕事も全部辞め、日本に来て、日本に全て合わせて過ごしました。僕の30代は、ほぼ日本で過ごしたと言えますね(笑)。
――それだけ日本での活動に力を注いだことに後悔はないですか?
【シウォン】 全くありません。もちろん、日本での活動に集中したことで、韓国では、僕がもともといた位置から、少し離れてしまったというのはあると思います。でも、得るものがあれば、失うものがあるのは当然のことです。20代は韓国での活動に捧げ、30代は日本での活動に捧げた。僕にとって、どちらでの活動がより重要ということはないんです。だから、40代は、両方の国で、半分半分で活動していければいいなと思っています(笑)。
◆“韓流”という一方的なものではなく、文化交流が大事
――最近は、韓国のドラマや音楽も、すぐに日本で観られたり聴けたりしますしね。
【シウォン】 そうなんですよ。例えば、最近韓国で始めた番組も、リアルタイムで日本で観られるんです。もう今や、韓国、日本と活動を区別する必要がない時代が来た。
――今の状況は10年前とは違ってきているわけですが、それをどう感じていますか?
【シウォン】 確かに、とても便利にはなったと思いますが、それと同時に“韓流”というものの盛り上がりが、10年前より下がってきているのも事実だと思います。幸い僕の場合は、たくさんのファンの方がいらっしゃって、ずっと応援してくださっているので活動ができている。でも、僕たちが日本に最初に来た頃と比べて、韓国の俳優やアーティストが活躍する場が少なくなってきているのは残念ですね。だから、もうかつてのように“韓流”という一方的なものではなく、日本と韓国の文化が交流するということ。それを中心に据え、いいものはお互いに共有するという気持ちで、今の状況を少しずつ解決していければいいんじゃないかなと思っています。そのために、両国の関係をやわらかくほぐしていく。そういう役割を、韓流第一世代と言われる存在の僕が果たしていければいいなと思っています。
(文:高橋栄理子)
◆僕の30代は、ほぼ日本で過ごしたと言えますね(笑)
――日本で11年も活動していると聞くと、もうそんなに経ったのかと驚きます。リュ・シウォンさん自身にとっては、この11年は長かったですか? それとも短かったですか?
【リュ・シウォン】 長かったです。僕が最初に日本に来たのは2004年だったんですが、当時は、これがどれくらい続くのか? と少し懐疑的でしたね。その頃はいわゆる“韓流ブーム”だったので、それは2、3年で終わるのではないかと思っていました。でも、個人的には、せっかく日本で活動するからには一生懸命やりたいと思って頑張りました。その結果、こうして11年目を迎えることができ、コンサートの回数も通算100回を超えるまでになった。その間に、日本を外国とは思えないくらい親近感が沸いてきました。
――リュ・シウォンは、“韓流ブーム”を牽引してきたおひとりでが、当時の人気をご自身は、どう捉えていたんですか?
【シウォン】 当時はNHKでドラマ『美しき日々』が放送されていたので、何か考える間もないくらい忙しかったです。最近の韓国のアイドルは、あらかじめ準備をして日本に進出していますが、あの頃の僕やぺ・ヨンジュンさん、イ・ビョンホンさん、パク・ヨンハさんは、『美しき日々』や『冬のソナタ』といったドラマが突然日本でブームになり、何の準備をする間もなく、急に来ることになったので(笑)。僕らは日本のことがわからないのに、日本のみなさんは僕らのことを好きでいてくれる。だから、嬉しくはあったんですが、これは何なんだろう? というのが正直な気持ちでした(笑)。ただ、そのとき僕が早めに決めたのは、日本でCDを発売しようということ。そうすることで、少しでもこのブームを長く続けていけるようにということを考えたんです。そのために、韓国でやっていた番組MCの仕事も全部辞め、日本に来て、日本に全て合わせて過ごしました。僕の30代は、ほぼ日本で過ごしたと言えますね(笑)。
――それだけ日本での活動に力を注いだことに後悔はないですか?
【シウォン】 全くありません。もちろん、日本での活動に集中したことで、韓国では、僕がもともといた位置から、少し離れてしまったというのはあると思います。でも、得るものがあれば、失うものがあるのは当然のことです。20代は韓国での活動に捧げ、30代は日本での活動に捧げた。僕にとって、どちらでの活動がより重要ということはないんです。だから、40代は、両方の国で、半分半分で活動していければいいなと思っています(笑)。
◆“韓流”という一方的なものではなく、文化交流が大事
――最近は、韓国のドラマや音楽も、すぐに日本で観られたり聴けたりしますしね。
【シウォン】 そうなんですよ。例えば、最近韓国で始めた番組も、リアルタイムで日本で観られるんです。もう今や、韓国、日本と活動を区別する必要がない時代が来た。
――今の状況は10年前とは違ってきているわけですが、それをどう感じていますか?
【シウォン】 確かに、とても便利にはなったと思いますが、それと同時に“韓流”というものの盛り上がりが、10年前より下がってきているのも事実だと思います。幸い僕の場合は、たくさんのファンの方がいらっしゃって、ずっと応援してくださっているので活動ができている。でも、僕たちが日本に最初に来た頃と比べて、韓国の俳優やアーティストが活躍する場が少なくなってきているのは残念ですね。だから、もうかつてのように“韓流”という一方的なものではなく、日本と韓国の文化が交流するということ。それを中心に据え、いいものはお互いに共有するという気持ちで、今の状況を少しずつ解決していければいいんじゃないかなと思っています。そのために、両国の関係をやわらかくほぐしていく。そういう役割を、韓流第一世代と言われる存在の僕が果たしていければいいなと思っています。
(文:高橋栄理子)
コメントする・見る
2015/10/09