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岡村隆史 新ANNへの想い(1)「リスナーに助けてほしい」

 お笑いコンビ・ナインティナインがパーソナリティを務める深夜の人気ラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』(毎週木曜 深1:00 ニッポン放送)が、25日深夜の生放送をもって、通算1013回、20年半の歴史に幕を閉じた。間髪を入れずに10月2日深夜の同枠からは、岡村隆史が単独でパーソナリティを担当。ORICON STYLEの取材に応じた岡村に、一人で番組を続ける理由、ラジオへの想いを聞いた。

一人でANNをはじめる岡村隆史 (C)ORICON NewS inc.

一人でANNをはじめる岡村隆史 (C)ORICON NewS inc.

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 1990年にコンビ結成後、東京に拠点を移した94年4月に放送を開始した。以来、唯一のコンビだけで向き合う番組として常に目の前には相方・矢部浩之の姿があった。相づちを入れてはフォローに回っていた矢部。岡村の長期休養時にも休まずに番組を支え、そして支えきったことで一つの達成感が芽生えてしまった。「なんかちゃうなあ…」という違和感を抱え続け、今年、番組卒業を決意した。矢部の卒業の申し出を一旦は受け入れた岡村だが、一人でラジオを続ける道を選んだ。

 テレビではコンビバラバラの仕事もこなしている二人だが、ことラジオとなると話は別だ。「正直、まだ緊張していないですね」と岡村。「まだそんなに考えんとことって。打ち合わせもしていないので特に不安は今の時点ではないです。たぶん、始まる1時間前くらいから緊張するんちゃうかな」とリラックスして笑う。

 2004年にはそれまでのANNパーソナリティ最長記録だった『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』(74年4月〜85年10月)の11年6ヶ月を更新。今年6月19日には前人未到の放送1000回を達成した。「サッカー部の部室」をテーマに、二人のリラックスしたテレビとは違うトーンのトークがリスナーの心を掴み、好評を得ていた。

 終了発表時には今後FM局のテイストでいくと冗談めかしていた岡村だが、突然決まったことでもあり構想はまだかたまっていないという。「岡村隆史の一人暮らしの部屋みたいな空間でもいいかも。熱帯魚とか飼ってやろうかな。私物を置けばなんか違う雰囲気に変わるかな」。

 ピンになることでも絶対的に変わらないのはリスナー、ハガキ職人との距離感だ。「リスナー、ハガキ職人の方々がいてくれてる。相方がいなくなっても絶対に助けてくれると思う。やってるうちに慣れてくれればいいかな」と古参リスナーに全幅の信頼を寄せる。取材中、何度も「ハガキ職人が支えてくれるラジオ」と口にした。「夜中に起きて1時〜3時のラジオを聞いてるってよっぽど好きじゃないとできない。それをしてくれる人たちは本当に好きな人たちで応援してくれてるんだなと思います」。

 「昔からやってるコーナーは残したい。ハガキ職人が支えてくれたラジオなので、そっち側に重きを置きたい。ハガキも(価格が)高くなったのにまだ送ってくれるから、今までどおりハガキネタは残しておきたい」。

 ナイナイのANNの最終回。矢部と“いつもどおり”のトークを繰り広げた岡村は「スタッフの方々、リスナーの方々に感謝です。皆さんのおかげで20年もやらせていただきました」とここでも感謝の言葉を連発。「少なからず僕が休んだ半年はやらせていただきます。どんだけ暴言吐いたとしてもやらさせていただきますので」と攻めの姿勢で決意表明した。

 一方で20年培ってきたものを“守る”使命もある。これまでのナイナイANNの雰囲気から「ガラッと変えることはない」と約束し、「岡村隆史っていうのが全面に出てくると思う。それを含めてかわいがってあげてほしいです」と笑った。二人のラジオだったが、リスナーとのラジオでもあった。

 「今まで喋ってきたことが一人になるだけ。ある程度コーナーは変えつつも、今までずっとハガキ職人に支えられてきたラジオです。ハガキの質は高いと思う。そこに関しては今までどおりお願いします」と岡村。最後はちょびっとだけ不安をのぞかせながら「岡村隆史一人になったので助けてほしい。リスナーの力を貸してほしい。僕がスベったらリスナーみんなのせい。どんどんハガキのクオリティをあげてほしい!」と呼びかけていた。

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