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スマイレージ『現在を生きる、アイドルの本音とは?』
本当の意味でグループになれたのは、ごく最近のこと(和田)
「ほかのアイドルさん(の活躍)を見て、羨ましいという気持ちはありません。もっとスマイレージらしいことを見つけてステップアップしていけば、1位も自然に獲れるハズと思っています」(福田花音)
「確かにほかのグループを見てすごいな〜と思うことはあるけど、よそはよそ、うちはうちですから。家でもそう教えてもらっていますし(笑)」(中西香菜)
「モーニング娘。’14さんとは比べられることが多いので、心の奥底でメラメラ燃えています。でも、“絶対にスマイレージの方が良い!”という確信も心のどこかにあるんです」(和田彩花)
リーダーで初期メンバーのひとりである和田は、「スマイレージとして、本当の意味でグループになれたのはごく最近のこと。6人でいろいろなことを乗り越えて来たことが、自信や確信につながっています」と話す。もともと和田と福田を含む4人で結成され、鳴物入りでメジャーデビューした2010年には、レコード大賞最優秀新人賞を獲得するなど期待を集めた。しかし、メンバーの入れ替わりを経て、2012年から現在の6人体制に。“新たなグループ”として、またイチから作り直す作業を行う必要があった。その過程で、昨年はハロプロ以外のアイドルたちとイベントで数多く共演。昨秋と今春には、ライブハウスツアーを開催し、先輩と後輩を超えたメンバー関係を築いて来た。
「ライブハウスでは、セットが組めないし演出らしいこともあまりできないけど、だからこそ歌とダンスと表情で勝負しなければいけなかったんです。本当の意味で一致団結しなければ、乗り越えられなかった試練だったと思います。ほかのアイドルさんと共演したことで、とても良い刺激になりました」(和田)
デビューからしばらくのスマイレージは、どこか温室育ちのような雰囲気があったが、荒波に揉まれたことでたくましさ、頼もしささえも感じられるほどになった。我が子を千尋の谷に突き落とした獅子は、プロデューサーであるつんく♂その人。最新シングル「ミステリーナイト!」では、網タイツなど露出度の高いセクシー衣装と、大人っぽい雰囲気の楽曲で、さらなる成長をうながした。
「こういう曲がついに来たか! って。きっと、つんく♂さんのエールだったと思います。こういう新しいイメージを6人で作れたというところに、すごく意味があったと思います」(和田)
「スマイレージにこういう曲を歌わせてみたいと、思ってもらえるようになったことが、すごく嬉しかったです。私たちの頑張りや成長を認めてもらえた感じですね」(中西)
「いつまでも子どもじゃいられないですからね(笑)。大人っぽいものはもちろん、これからは何でもどんどんやっていかないと!」(福田)
初武道館、「まだ早かったね」なんて絶対に言わせません!(福田)
「個々の中にある一面も大切にして、それをスマイレージの活動に反映していけたらと思っています。先日も、私の本をきっかけに興味を持って、初めて握手会に来てくださった方がいて、すごく嬉しかったです」(和田)
「私はインターネットが好きなので、それを活かした何かをやっていきたいです。インターネットは、ライブとはまた違った距離感をファンの方と育める気がするので、何か新しい物を掴めるんじゃないかと思っています」(福田)
「私は“そろばん”を広めたいです(笑)。そろばんは、単なる計算器具ではなくて、集中力を養えるし、人生の縮図だと思っていて……。今はそろばん五段なので、次は(そろばんの)先生の資格にチャレンジしようと思って密かに頑張っています!」(中西)
個々の趣味を反映させた今後の活動も楽しみだが、彼女たちが今もっとも楽しみにしているのが、7月15日に行う初の日本武道館公演だ。武道館のステージに立つにはまだ少し早いのでは? と、決定の知らせを聞いた際はメンバー自身かなり驚いたそうだが、武道館の大きさは、ファンやスタッフ、さらに音楽シーンが、スマイレージに寄せている期待の大きさそのものだと言える。
「4人から紆余曲折を経て6人体制になって、いろんなことがありました。二期メンバーにも本当に助けてもらった。一緒に頑張ってきたこの6人で辿り着いた武道館なので、感慨深いものを感じています」(和田)
「不安も確かにあるけど、いつか大きいステージで! という漠然とした夢ではなく、7月15日という確かな目標が定まったことで、逆算してそれまでに何を頑張れば良いのか、やるべきことがたくさん見えてきました。だから今、とても燃えています!」(中西)
「“まだ早かったね”なんて、絶対に言わせません! 見逃した人が『もう一度やって!』と悔しがるような、そんなアンコールがもらえるようなステージを作りたいです!」(福田)
近年、数多くのアイドルが登場し、アイドルの枠を超えたさまざまな活動が繰り広げられている。スマイレージのライブハウスツアーも、そのひとつと言えるだろう。しかし、「アイドルに憧れて入った世界なので、あくまでもアイドルとして活動を広げていきたい」と福田は話す。そもそも、スマイレージというユニット名は“見る人を笑顔に!”という、アイドルの役目そのものに通ずる。その名に課せられた大きな使命を胸に抱きながら、アイドルを超えたアイドルを目指し、スマイレージは今日も我が道を突き進む。
(文:榑林史章)
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